東京外国語大学ロシアサークルЛЮБОВЬ(リュボーフィ)のブログ

「未知なる魅惑の国」であるロシアならではの文化から、留学や旅行のこと、東京外国語大学でのキャンパスライフのことまで。このブログでは、東京外国語大学のロシアが大好きな学生たちが様々なテーマに沿って日替わりで記事を書いていきます。ЛЮБОВЬ(リュボーフィ)とは、ロシア語で「愛」を意味します。

東京外大生にインタビュー!第10弾【中央アジア地域編】〈前編〉

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中央アジア地域専攻Tさんへのインタビュー

 

Tさんについて

2017年4月に国際社会学中央アジア地域専攻ロシア語専攻に入学。2019年9月から、ウズベク語とロシア語を二つ学ぶことのできる、ウズベキスタンタシケント国立東洋学大学に留学。新型コロナウイルス感染拡大のため4月に帰国。

 

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中央アジア地域(ロシア語およびウズベク語専攻)専攻について この専攻では、旧ソ連圏共通のロシア語と中央アジアで最大の話者数を誇るウズベク語を学習します。学生数は12~15名ほどです。男女比は半々か、女子がやや多いという場合が多いようです。

1年次にロシア地域ロシア語専攻の学生とともにロシア語を学び、2年次からウズベク語の学習がスタートします。また、教養科目などで開講されている他の中央アジア諸語(カザフスタンのカザフ語、トルクメニスタントルクメン語など)の授業も、ウズベク語を学んだ上で受講するとより理解が深まり、引いては中央アジア全体の理解にもつながります。学生生活の面では、外語祭の料理店企画ではロシア地域ロシア語専攻と中央アジア地域専攻では別で出店し、中央アジア料理を提供します。一方、2年次の語劇企画にはロシア地域専攻の学生と中央アジア地域ロシア語及びウズベク語専攻の学生が一緒になってロシア語劇を上演します。中央アジア地域専攻はいわゆる小語科(専攻している学生の人数が少ない語科)ではあるものの、大語科(専攻している学生の人数が多い語科)であるロシア地域の学生と関わる機会もあり、小語科と大語科の両方の良さを体験できる稀有な語科です。

   

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レギスタン広場

―外大に入った理由と、なぜ中央アジア地域のウズベク語専攻を選んだか、また、学部はどうやって決めたかを教えてください。

昔から漠然と海外や外国語に興味があったので外大を志望しました。中央アジア専攻を選んだのは、当時イスラム国(IS)が台頭しており、イスラームに対して興味があったこと、どうせ大学で勉強するなら難しい言語をやりたいと思うなか、ロシア語が難しいという噂を聞いたこと、中央アジア地域を専攻すればロシア語に加えてウズベク語も必修であり、同じ学費を払って二言語学べるのはコスパが良いと思ったこと、あとは漠然と中央アジアという未知の世界を知りたかったからなど、いろいろと理由はあります。国際社会学部を選んだのは、がっつり言語をやるよりは文化や政治、国際関係についても詳しく勉強したいと思ったからです。

 

―実際に入ってみて、入る前と印象が異なったことはありましたか?

いえ、ほとんど思った通りでした。

 

―語科の雰囲気を教えてください。

アットホームですね。1学年の人数も10〜14人程度と少なく、他学年との繋がりも比較的強いと思います。先生との距離も近いです。

 

―その語科に入って良かったことは何ですか?

ロシア語とウズベク語が必修なので、同じ学費でも最低2言語はしっかりと学べるコスパの良さですかね。

 

―逆に、入って後悔したことや辛かったことはありますか?

特にないです。

 

中央アジア地域関連で最も面白い授業は何ですか?

今はもう御退職されたK先生の「テュルク民族史」です。日本のテュルク学界をご牽引された先生の最後の講義を受講できてとても幸せでした。

 

―ちなみに、中央アジア地域関連ではない他の外大の授業で面白かったものにはどのようなものがありますか?

ありきたりですけど27言語リレーですかね。遍く広く知りたい私にとっては、外大の専攻言語27言語全てについて深く知れるとても興味深い授業でした。

(注:全27語科の教授が毎週リレー形式でそれぞれの言語に関する講義を行う。外大の名物授業の一つ。)

 

―所属しているゼミと、入った理由、勉強している内容を教えてください。

中央アジア地域研究のゼミに所属しています。入った理由は、せっかくウズベキスタンに留学に行くので留学に絡めた研究をしたいと思ったからです。

ゼミでは各々が中央アジアに関連する、興味のあるテーマに沿った論文を読んでいます。

 

―ゼミで勉強しているテーマの面白さを教えてください。

私は中央アジア地域に居住している朝鮮系住民について学んでいます。スターリン時代に、日本のスパイだという疑いをかけられて極東から中央アジア強制移住させられた朝鮮系住民がいるのですが、彼らがソ連時代の弾圧や言語政策を乗り越え、母語朝鮮語)を(ほぼ)失いながらもどのようにアイデンティティを継承していったのかというプロセスが非常に興味深いです。

 

―卒論ではどのような内容を書く予定ですか?

いま述べた、中央アジアに居住している朝鮮系住民に関することをテーマにするつもりでしたが、ウズベキスタンに留学に行き、ウズベク人にも関わらず第一言語をロシア語としている人々にも興味を持ち始めました。日本に住み、日本語以外の選択肢を持たないまま育った私にはその感覚が理解し難く、さらに深く知りたくなったので、現時点ではどちらにするか迷い中です。

 

中央アジア地域を勉強する最初の一冊となるようなおすすめの本はありますか?

乙嫁語りという森薫さんの漫画がオススメです。19世期後半の中央アジアを舞台にしており、絵もとても緻密で、時代背景を忠実に再現していると思います。2014年にはマンガ大賞も受賞しています。

乙嫁語り 1巻 (HARTA COMIX)

乙嫁語り 1巻 (HARTA COMIX)

 

 

―音楽や絵画、文学、映画、アニメなど文化面で有名なものはありますか?

音楽に関しては伝統的なものとしてドゥタールという二弦の撥弦楽器ドイラという太鼓が代表的ですかね。現代音楽では、ウズベクポップは現地の若者に人気ですね。また、絵画ではないですが、スザニという刺繍が有名で、ウズベキスタン土産としても人気があります。

 

☆次回!中央アジア地域ロシア語・ウズベク語専攻(ver. ウズベキスタン)後編!

―美味しい韓国料理屋さんが豊富?ウズベキスタンの政治・経済の状況!

ウズベク語習得への道!Tさんの留学先での過ごし方!

とっても濃い関係!中央アジアウズベキスタンとロシアの関わりについて!

過去から現在までウズベキスタンの情報たっぷりでお届けします!明日更新です!ぜひご覧ください!

  

 文責:K

 

東京外大生にインタビュー!第9弾【英語科編】〈後編〉

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英語科たっちゃんさんへのインタビュー

 

↓インタビュー前編はこちらよりどうぞ

tufs-russialove.hatenablog.com

 

【カナダ留学】

たっちゃんさんは留学に行かれたことはありますか?また、どこの大学に行きましたか?

カナダのサスカチュワン州にあるレジャイナ大学に2年生の秋から1年間留学していました。現地のTheatre Department(演劇学部)に所属し、演劇を専攻していました。

 

(多くの外大生は3年次のタイミングで留学に行くため)2年で留学に行くのはかなり珍しいことかと思いますが、よく決断されましたね。なぜこのタイミングだったのでしょうか?

そうですね。外大には3年生から国家公務員を目指す人向けの外交官プログラムというものがあるんです。僕の場合は、それに3年生になってから参加するという理由で、2年生から行かせてもらいました。結局のところ帰国してからすぐこのプログラムに入ったわけではなかったのですが、その後参加して今に至るという感じです。

 

たっちゃんさんは北西ヨーロッパ地域専攻ですが、カナダの大学に行かれたんですね。ご自身の選考地域の大学を選ばなかったのは何か理由があったんですか?

もちろんイギリスの大学にも行きたかったのですが、派遣留学の選考の結果そのような流れになりました。ただ、長期留学後にロンドン大学のサマースクールにも参加することができたのでよかったと思います。

 

英語科の学生の中には自分の専攻地域以外の地域に留学する方も多いんですか?

そうですね、多いと思いますよ。

 

たっちゃんさんの留学は、語学留学(言語習得を目的とした留学形態)だったのですか?

いえ、語学留学ではなく、英語で自分の学びたいことを勉強する「学部生」として留学するという形で行きました。派遣留学で英語圏の大学に行くとなると、基本的には学部生として留学することになると思います。

 

留学先では寮で生活されていたんですか?生活の上で困ったことなどはありましたか?

そうです、寮に住んでいました。生活で困ったことは特にありませんでしたね。なぜかというと、これは日本にはほとんどありませんが、大学の寮に住んでる人が大学の中で生活が完結するような作りになっているんです。特にカナダでは、冬場はとても寒いので多くの人はあまり外に出ないんですよ。大学の中に大きなジムがあるし、カフェや軽食屋などの飲食店も10個ほどあったし、そういう意味で困ることはほとんどありませんでした。ただ、クリスマスになると営業が全てストップするんですよね。僕は幸いにもクリスマスパーティーに呼んでもらったので生き延びたのですが。

 

それは面白いですね!大学のキャンパス内で全ての生活ができるなんて憧れます。

 

現地での思い出深いエピソードがあれば教えてください!

現地の友達がたくさんできたことや演劇の経験はもちろんそうなんですが、気温が−45度まで下がったのはびっくりしました。僕も外に出てみたんですが、寒すぎて死にそうになったのですぐに部屋に戻りました。

 

たっちゃんさんは留学中に旅行などには行きましたか?

行きましたよ。僕の大学のあるサスカチュワン州の隣にアルバータ州という大きな州があって、山がちなところなのですが、2月頃に友達と車を借りてスキーをしに行きました。

 

カナダでスキーなんて最高ですね!

そうですね、最高でした。

 

現地の人々はどのような様子でしたか?カナダは多種多様の民族が暮らす国というイメージが勝手にありますが。

私のいた地域は、ファーストネイション(原住民)の数がカナダの中でも多く、中国、韓国など東アジア系やインド、パキスタンバングラデシュなど旧英連邦の南アジア系などがマイノリティの大多数を占めています。また、ウクライナ系の移民の子孫も多いです。ですから、ロシアに絡めて言うと彼らの対露感情はあまり良いとは言えないかもしれません。

(注:ウクライナとロシアは近年クリミア問題などにより対立が続いている。)

大学のそばにカナダで最も治安の悪い地域があり、原住民系のギャング集団がいました。カナダは多文化に寛容なイメージがありましたが、必ずしも理想的な社会ではないと気づき、自分の多文化に対する考えを深めることができました。

 

なるほど…。現地に行ったからこそ気づくこともたくさんありますよね。

 

ところで、石堂さんが訪れた地域の音楽や映画等で有名なものはありますか?

北米という意味では、私はヒップホップやジャズなどの音楽が好きです。またハリウッド映画も好きです。有名人ではジャスティンビーバー、アヴリル・ラヴィーン、ドレイク、セリーヌディオンなど、エンタメが強いですね。

 

【演劇との出会い】

それでは、先程からちらちらと話に上がっている演劇についてお聞きしたいのですが、たっちゃんさんはどのような経緯で演劇を始めたのですか?

留学先で何か新しいことを始めたいと思っていたときに、大学に演劇学部があって演劇のクラスが開講されていることを知り興味を持ったので、そこの学部に入って授業を受けることにしました。学部では、一年に一回ショーケース(公演)をやるんですよ。毎回オーディションがあって人が選ばれる仕組みになっていて、通常は前の学期にオーディションをして公演をやるんですが、たまたま僕が留学していた学期にキャストの欠員が出て人を探しているという話があったんです。それで半ばスカウトのような形でキャストに入れていただき、初めて出演しました。その次は正式にオーディションに参加し、計2回公演に出演しました。

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そんなに本格的なんですね!たっちゃんさんは役者専門なんですか?

そうです。語劇(外大の文化祭「外語祭」で二年生が専攻語で行う劇)では、脚本や演出もみんなで協力して作っていくと思うのですが、僕の所属していた演劇学部は半ばプロ養成コースのような感じで将来の職業とも密接に結びつくので、ショーケースのディレクターはプロの方が行います。衣装や小道具などもプロの方です。そこに学生がアシスタントという形で参加することもありますが。ですから、学問として演劇を学びつつ、実地経験を積みながらプロを養成するコースという感じなんですね。

北米の総合大学にはかなり幅広い分野の学部があって、特に芸術系は多いですね。ビジュアルアート(絵画、彫刻、版画、写真などの芸術)や映画製作など、幅広いジャンルに富んでいます。

 

役者として舞台の上に立つ感覚ってどんな感じなんでしょう?

僕は役者を始める前は台本を触ったことすらなくて演劇に関する何も知識がなかったんですが、演劇が僕自身にとても合っていたと思う部分もあります。舞台に立つ前にすごく緊張する人が多いのですが、僕は全く逆で、ステージに立つことが本当に楽しかったんです。本番の前は監督に怒鳴られたりとか、下準備は色々と大変なんですけど、それすらも僕は楽しめたなと思います。

 

素晴らしいですね!お話を聞いていて私もワクワクしてしまいました。

実は、留学して1年目の頃は思い切って演劇の道で生きていくことも考えたこともあったんです。でもそれは年を取ってからでもできることだと割り切って、演劇で学んだスキルを別の形で生かそうと思い、高校生の頃から興味があった国家公務員の道を選びました。

 

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カナダでスタンドアップコメディに挑戦

【イギリスとロシアの関係など】

たっちゃんさんの専攻地域であるイギリスと、私の専攻するロシアとの関わりについてご存知のことがあればお聞きしたいです。

そうですね、昔は皇室同士の交流などはありましたが、それ以降は世界大戦時も冷戦時も敵同士なので、親密な関係を目指しているというよりは敵対する中でどう関係を築いていくかという問題がありますよね。特に冷戦時代はイギリスがソ連の亡命スパイをかくまうなど、諜報合戦がありました。現在では、ロシアは国際社会の安全保障上の脅威であるのは間違いありません。国際関係的な話をすると、イギリスなど西ヨーロッパの国は、離れているロシアよりもむしろ西側と東側の板挟みになっているハンガリーポーランドとの関係に気を遣っていると思います。ロシアはどちらかというと中国との関係に敏感ですよね。ロシアの場合、中国に対して同じ側にいそうでいないというような微妙な関係にあると思います。

 

ほうほう… 私は国際関係に疎いのでとても勉強になります。

 

ロシアの民族紛争といえばチェチェン紛争ですが、これについて国際関係を学ばれているたっちゃんさんの立場から何か感じることはありますか?

(注:チェチェン紛争とはロシア連邦内のチェチェン共和国に暮らすイスラーム系民族チェチェンロシア連邦からの分離独立を目指す紛争のこと。)

僕がチェチェン紛争について多く知っているわけではありませんが、ロシア側からすれば対イスラームテロ紛争ですよね。一方でチェチェン人からすれば対帝国主義と言いますか、自分たちの文化や主権を守りたいという話ですよね。

現在、グローバルスタンダードとなっているポリティカル・コレクトネスやBLMなど色々な思想や活動があります。

(注:ポリティカル・コレクトネスとは人種や民族、宗教、性別などについて寛容であろうとする考え方のこと。)

(注:BLMとはBlack Lives Matterの略で、アフリカ系アメリカ人に対する警察の残虐行為をきっかけにアメリカ内外で広がった人種差別抗議運動のこと。)

マイノリティーにフォーカスするのであれば、自分たちの文化を守るという主張は最もなのですが、ただ、やはりテロなどの暴力行為に走ると世論的に味方につけにくいという点は懸念すべきです。例えばウイグル人問題はもちろん中国政府に虐げられている面もあるのですが、ウイグル人の一部がISに入ってしまったりとか、どっちがどうとはっきり言えない状態にありますよね。チェチェン紛争に関しても、チェチェン人がテロに走ると、ロシア国内の世論をチェチェン側又はロシア政府側のいずれかに定めることができず、紛争が長期化・泥沼化する原因となっているのだと思います。

 

なるほど。紛争の原因はケースバイケースだと思いますが、解決のためには世論を固めることはやはり重要なんですね。

 

【外国語を学びたい・外大を目指す皆さんへ】

たっちゃんさんはもうすぐ大学を卒業されるということですが、大学生活を振り返って今考えていらっしゃることはありますか?また、自分の後輩になる外大生にはどのようなことを期待されますか?

受験生や今後外国語を学びたいと考えている方に言うのであれば、とりあえずいろんな本を読んで、自分の意見を外国語で発信できる人になってほしいと思います。

政府に対して自分の意見を言うというのは、民主主義として真っ当なことなのでどんどん言えばいいと思うのですが、ただ、それが同調圧力のようになって一部の人を追い詰めることもあるんですよね。

言語を勉強している人の中に、その言語話者の考え方や感じ方と似たものを自分の中に刷り込んでしまう人がけっこう多いのではないかと思います。僕の専攻する英語に関して言えば、英語話者の中には「自分の国を批判していればかっこいい」という風に考える人も一定数いる気がしています。「リベラルにあらずんば人にあらず」というような、まさにそのような空気がBLM運動などになっているわけで。

これから自分たちが生きていく社会をどうしていきたいのかを考えるときに、このような一辺倒な考え方では、どうしても学問的にも思考的にも不十分な点が出てくると思います。そういう中で、自分としての国際感覚というか、自分としての知識の集積に基づいて外国語で発信することはとても重要なことだと僕は考えています。

 

最後に、受験生や新入生に向けてメッセージをお願いします!

大学はあっという間ですが、いろいろなことにチャレンジしたり、人生でやりたいことや生きがいを見つけたり、好きなこと(嫌いなことももちろんですが)を精いっぱい勉強したり、また生涯を通じて親しくできる友達にであったりなどイベントがたくさんあります。新入生やこれから外大を志望する皆さん、是非学生生活や受験、頑張ってください!

 

たっちゃんさん、今回は本当にありがとうございました!

 

 

文責:りお

(インタビュー実施日2020/9/15)

 

東京外大生にインタビュー!第9弾【英語科編】〈前編〉

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英語科たっちゃんさんへのインタビュー

 

こんにちは!東京外国語大学ロシア語専攻3年のりおです。

今回は「東京外大生にインタビュー」企画として、英語科4年生5回生のたっちゃんさんに、大学を選んだ理由・語科の授業・ゼミの専門・カナダ留学などについてインタビューをさせていただきました!

 

たっちゃんさんについて 2016年4月に東京外国語大学国際社会学部北西ヨーロッパ地域専攻に入学。2年次秋から約1年間カナダへ留学。留学先ではひょんな事から演劇の面白さに気づき、現地の学生とともにショーケース(公演)に出演されました。ゼミでは武装解除の実地経験のある教授のもとで平和紛争について学んでいらっしゃいます。

 

英語科について 言語文化学部と国際社会学部合わせて60名〜70名ほどで、外大では最も人数の多い語科。所属地域は北西ヨーロッパ地域、北アメリカ地域に分かれます。(アフリカ地域専攻の学生も英語科に含まれる場合もあります。)たっちゃんさんの学年は、学生同士が近すぎず離れすぎずちょうどいい距離感で、個人行動を好む人が多いそうです。

  

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【外大を選んだ理由】

本日はインタビューを受けていただきありがとうございます!はじめに、たっちゃんさんがご自身の専攻語と学部を選んだ理由を教えてください。

高校生の頃から英語に興味があり、国際関係について勉強したいと思ったからです。

 

国際関係に興味を持ったきっかけは何だったのでしょう?

僕は小学生の頃から「国際関係ってかっこいいな」というふうに漠然と思っていたのですが、学問としてしっかり学びたいと思ったきっかけは2015年パリの同時多発テロ事件でした。一連のニュースを見て、当時高校生ながらもテロ対策に関心を持ち、治安やテロ対策について大学で学んでみたいと思ったのが大きな理由ですね。

 

実際に外大に入学して、何か感じたことはありますか?

少人数かつグローバルな環境な校風が自分に合っていたのでよかったと思います。

 

【英語科の授業】

言語の学習について、高校での英語学習と大学での英語専攻には大きな違いがあるような印象が私にはあるのですが、たっちゃんさんはどうでしたか?

大学の授業に関して、もとのイメージと違うということはそれほどありませんでした。高校の英語の授業からもっと発展してアカデミックなことを英語で議論するなど、「英語専修」のようなイメージを抱いていたので、かなり期待通りでした。

 

英語科の授業についていくのは大変ではありませんでしたか?

そうですね。入学年度によってカリキュラムに多少違いがあるのかもしれませんが、単位をとるのがなかなか大変な授業もいくつかあります。あとは、英語科は高いGPAをとるのが結構大変かもしれませんね。他の言語はみんなゼロから学び始めますが、英語科はもともと英語ができる人たちばかりなので。

(注:GPAとは大学の成績のことで、派遣留学の選抜の基準などに用いられる。)

 

英語科は成績によってクラス分けがされると聞いたことがあるのですが、それは本当ですか?

1,2年次のネイティヴの授業では1組から4組までクラス分けがされています。1年次は入学時のTOEICの点数、2年次は1年次の成績と1月頃のTOEICの点数で自分のクラスが決まるという仕組みだったと思います。

 

言語の授業はどのように進みますか?

1年次は英語の足腰を鍛えるカリキュラムです。日本人教師の授業では講読、和訳、文法、音声学など暗記や作業系がメインで、ネイティヴ教師の授業はレポートやディスカッション、簡単なプレゼンなどアウトプットがメインですかね。

2年次は応用で、日本人教師の授業はいきなりレベルが上がります。週に50ページくらいのアメリカの大学の教科書を読み、内容に関して1時間のテストをする授業や、シェイクスピアの和訳の授業などがありました。ネイティヴ教師の授業では、APAスタイルのような学術レポートの書き方などを学びます。

(注:APAとはAmerican Psychological Associationの略で、アメリカ心理学会が定めている標準的な論文のフォーマットのこと。)

3年次以降は自分の好きな科目を取れるようになります。

 

2年次からかなりレベルが高くなるのですね。具体的にどのような点で難しくなるのでしょうか?

まず1年次と格段に異なるのは、英語で読む題材も書くテーマも明らかに大きくレベルが上がるということですね。

例えば、ライティングでは1年次は「とりあえず英語で何か書いてみよう」というところから始まり、徐々に英文を書くことに慣れていけばいいのですが、2年次からは学術論文を書かなければいけないので、高いレベルの語彙で洗練された文章を書くことが求められます。

スピーキングのレベルはぶっちゃけそんなに変わらないと思います。1年で習う基礎の応用といった感じです。

問題はリーディングと和訳ですね。これはなかなか地獄でした。僕は2年生秋学期から留学に行っていたので春学期しか受けていないのですが、先ほども言ったように毎週数十ページのテクストを読むというようなスケジュールでした。そして題材はアメリカの大学の政治学の教科書など、専門的かつ難しいものばかりでした。授業内のテストは教科書等の持ち込みはOKなのですが、やはりかなり難しいのでみんなビシバシ低い点数をつけられていましたね。

和訳の授業は2年生で2パターンあるのですが、一つは英米文学を読むというもの。書かれている表現が何を言いたいのか全然わからなかったり、背景知識がないと理解できないものであったり、とにかく必死こいて予習しなきゃいけないという感じでしたね。もう一つはシェイクスピアの1600年代の英語を和訳するという授業がありました。僕は3年になってとったのですが、これも苦労しました。

※語学授業の内容やカリキュラムは入学年度によって変化する可能性があります。

 

なるほど…。それはなかなか大変そうですね。

シェイクスピアの小説で使われている英語は現代のと比べて古いものなんですか?

全然違いますよ。日本でいうところの枕草子を英語で読んでいるような感覚です。あとは、やはり西洋と東洋では価値観が違うので、例えばキリスト教的背景を知っていないと理解できないこともあります。

 

英語科の授業の中で3,4年生は好きな科目を取れるということでしたが、たっちゃんさんはどのような授業をとっていらっしゃったのですか?

僕は社会学の内容を扱う授業をとっていました。英語で社会学の理論を学んだり、ディスカッションをしたり。アクティブラーニングでは任意の映画を見て、習ってきたことと関連づけて論じなさいという課題が出されました。

(注:アクティブラーニングとは学習者の能動的な学びを目指した授業課題のこと。外大でも各授業で独自の課題が設定されている。)

 

たっちゃんさんが取られた授業以外には、どのようなものが選択可能なのでしょうか?

例えば各々の学生が本を持ち寄ってそれについて新たな発見や感じたことを話し合うといった授業や、自分たちでショートフィルムを作るという授業もあると聞いたことがあります。

 

地域基礎の授業は、英語科の中でも専攻地域ごとにかなり分かれているんですか?

(注:地域基礎とは専攻地域の政治経済や歴史について扱う授業のこと。)

僕の場合は、1年の春学期はイギリスのことを学びました。秋学期はイギリスとアメリカのこと両方についてでしたね。専攻地域が北西ヨーロッパだからイギリスのことしか学べない、なんてことはないと思います。

 

東京外大で英語を学ぶメリットや他の大学とは異なる強みというと、何かあると思いますか?

英語を専攻することに限りませんが、英語科の学生としてもっと英語を活用したいと思った際に、ELCは、アウトプットの練習や英語での発信の機会を無料で提供してくれます。

(注:ELCとはEnglish Leaning Center(英語学習支援センター)の略。大学内にあり、本学生は誰でも利用できる。)

これは英語を学ぶ学生にとってとても便利なサービスだと思うので、僕はフルに活用させてもらいました。

(注:GLIPとはGlobal Linkage Initiative Program(グローバル人材育成プログラム)の略。英語の授業のこと。)

また、人によりますが、僕の場合は授業などで留学生と交流する機会が多く、友人を作ることもできました。英語科であるからこそ英語を使ってコネクションを作りやすいのかもしれません。そのような強みが外大にはあると思います。

 

【平和紛争ゼミって?】

たっちゃんさんは何を専門としたゼミに所属していらっしゃるのですか?また、そのゼミを選んだ理由を教えてください。

I先生の平和紛争ゼミに所属しています。テロや紛争に興味があったのは先ほど話した通りなのですが、それに加えて担当教員のI先生は国連の武装解除のミッションでアフガニスタンに行った経験を持つ方で、世界で唯一民兵での武装解除に成功した方なんですよ。そういう体験をされた方のゼミなら、面白いことを学べるのではないかと思い、このゼミを選びました。

 

世界で唯一ですか、すごいですね!

ゼミ生の出身語科は様々なんでしょうか?私の所属するロシア文化ゼミはやはりほとんどがロシア語科の学生なのですが。

そうですね、僕のゼミには色々な語科の学生がいます。僕の他にはペルシャ、フランス、カンボジアなどの地域を専攻している人がいました。ゼミではグループ発表もあるので、比較的学生同士の距離は近いゼミかもしれません。

 

紛争や平和構築について学ぶってあまり想像ができないのですが、ゼミはどんな感じ進むのでしょうか?

ゼミというと論文を読んだり理論について学んだり…というイメージがあるかもしれませんが、僕のゼミは全然そういうことはしないんですよ。「平和紛争ゼミ」という名称ですが、ゼミのコンセプトとしては「実務家として実地の仕事をされていた先生と一緒に様々な問題について考えよう」といった感じです。ですから、例えば国際法ゼミのように法学系のそのものを学ぶようなゼミと比べると、アカデミックなものからは遠いゼミかもしれません。

そもそも「平和紛争」というものが新しい分野なので、学問として体系化されているわけではないんです。いろんな分野の学問を総合したものですから、例えばゼミの発表会では、以前に「日本社会の日常の同調圧力について考える」というテーマがありました。そのような社会的なことも含め、とにかく幅広いことを学べるゼミです。

 

なるほど、新しい学問だからこそ様々な考えができそうですね。

平和紛争ってそもそも答えがないんですよ。何か問題が起きた時に、法学の分野ではここにこう書かれているからこうという風にすれば終わってしまうけれど、実地でどうにかしようと考えると、もちろん法律を守るべきところは守らなきゃいけませんが、そうしていたら何も行動を起こせずじまいかもしれません。僕のゼミは、将来JICAなどに入って第一線で国際支援に携わりたいと考えている人などには向いているかもしれませんね。

 

そもそも平和紛争のゴールというのは、紛争をやめさせることにあるんですか?

そうですね、起きている紛争をやめさせることもそうですし、これから起こる可能性のある紛争を未然に防ぐこと、また紛争が起きた後にどうやって平和構築していくのか、というのも含まれると思います。可能なことはすべてです。

 

先ほど「日本社会」をゼミ発表会のテーマとしたことがあるとのお話がありましたが、紛争というと日本にはあまり縁がないようにも思えてしまいます。日本国内の問題についてゼミではどのように扱っているのでしょうか?また、たっちゃんさんはそれらについてどのようにお考えですか?

「戦争」というと、戦車が出てきたり銃撃で人が死んだり…と思い浮かべるとかもしれませんが、利害の異なる者同士が存在して、何かしらでぶつかりあえばそれは紛争なんですよ。

例えば在日朝鮮人の場合、アイデンティティは韓国にあり、でも長期間住んでるのは日本…というように複雑な境遇にあり、さらに日本の永住権や日本国籍の所有も個人の状況によって異なります。他にも、沖縄の民族問題、アイヌの民族問題、被差別部落など、日本国内にも色々な問題がありますね。

こうやって日本も多様化してきている中で、改めて今の日本の人種問題について考えようという内容でした。日本の社会の中にも、目に見えない紛争というのはたくさんあると思います。

 

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2019年外語祭の野外ステージ。たっちゃんさんはジャズ研究会のご友人とヒップホップバンドを組んで出演されたそうです。

 

☆次回!英語科後編!

―勉強、寮、日常生活、友達付き合い…カナダ留学について!

―「ステージに立つことが本当に楽しかった」と語るたっちゃんさんと演劇の出会いとは?

―イギリスとロシア、そして紛争について。

外大を目指す人、外大で学ぶ人へのメッセージも掲載します!明日更新です!ぜひご覧ください!

 

文責:りお

(インタビュー実施日:2020年9月15日)

 

↓後編はこちらよりどうぞ

tufs-russialove.hatenablog.com

 

東京外大生にインタビュー!第8弾【チェコ語科編】〈後編〉

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チェコ語科Kさんへのインタビュー

 

↓前編はこちらよりどうぞ

tufs-russialove.hatenablog.com

 

【ゼミについて】

芝元:所属してるゼミ、入った理由、勉強している内容を教えて!

Kさん:所属しているのはチェコ専攻のK先生のゼミ。本当はスラヴ学って名前がついてる。ちなみにスラヴ学の説明をざっくりすると、スラヴ系の言語の比較をしたり、言語学的に突き詰めていったりするみたいな。そういうゼミって思ってくれれば大丈夫。半年しかやってないからあれなんだけど(※ゼミは3年から始まる)、星の王子様のロシア語訳とかスロヴァキア語訳とかポーランド語訳とかチェコ語訳とかの同じ内容の箇所が配られるのね。それを各言語でこことここが違って、文法的にこういうとこが違ってみたいなのをやった。あとは英語で書かれたスラヴ系の論文を読んで、その論文に書かれたテーマについて発表もした。

芝元:なるほどね。星の王子様の各言語比較は超面白そう。K先生のゼミの勉強はどんなところが面白いって感じる?

Kさん:言語が好きな人は言語の比較とか対照が好きな人が多いんだと思うんだけど、私のゼミは比較するのは何語と何語でも良いの。例えばチェコ語とロシア語とかね。それと、スラヴ語派の言語って西スラヴ・東スラヴ・南スラヴの3つに地域が分かれてて。西スラヴは西スラヴで言語がほぼ一緒、東スラヴは東スラヴで言語がほぼ一緒みたいな感じで地域の偏り的なのがあるんだけどその中で歴史的な変遷を経てちょっとずつ単語の綴りとかが変わっていくのよ。子音交換や母音交換的なことが起こったりして、ちょっとずつ単語が違っていったりするのね。外来語でそのまま入ってきちゃうやつもあるけど、オリジナルが一緒でそのまま変わっていったやつとか、そういう変化があって。結構地域差ができるからそれは面白いな。

芝元:ロマンを感じる。

Kさん:言語の比較とか対照が好きな人は面白いと感じると思われる。

芝元:なるほど。

 

芝元:では次の質問!卒論のテーマって決まってる?

Kさん:全然決まってないんだけど、一応、ゼミを決めるときに提出した志望動機書に書いたことはスラヴ系の言語の比較対照系。それと、私は音楽が好きだからチェコ語で書かれた歌を言語学の観点から解析するとかしたら多分面白いかなあと思って、これも一応書いたの。そしたらゼミのK先生が「面白い」って。「え?面白いの?じゃあやろっかな~」っていうくらいの気持ちでいる(笑)これをやった人を調べてみたら何といたのよ、外大に。日本語の曲だけど。各年代トップチャート100とかの歌詞の分析をして、どういう単語が使われているのかとか。あと日本語の歌に英語が入ってくる歌詞あるじゃん。それで外国への意識がどのくらいあるのかみたいな。こういうのを年代ごとに比べてとか。そういうのだったら出来なくはないのかなって。

芝元:そういう感じなのね。民謡とか古典の音楽なのかなって思ってたけど、割と現代?

Kさん:私もそれを想定してたんだけど、最近の音楽もテーマとして良さそうだなって。それに、もしかしたら、古典民謡と今の歌とかで比較すれば文法の変化とかわかるかもしれない

芝元:めっちゃいいね。新しいし面白そう!卒論書き終わったらぜひ読ませて~。

 

【将来について】 

芝元:将来チェコ語を活かせる仕事に就きたい?

Kさん:私はチェコ語を使えなきゃ嫌だってことはなくて、一応チェコに支社がある会社も見てるけど、特にチェコとは関係のないところで働こうと思ってる。あとどこかのタイミングで転職しようかなって考えてる。というのも、外大で言語・文化を勉強してるんだけど、私実は法律がめっちゃ好きで

芝元:えっ、知らんかった!

Kさん:高校生の時だけど政治経済みたいな授業があって、国会議員で罷免させられた人って少ないんだけど、そういうのが私にとって面白くて、その回の国会の議事録とか読むの好きで、受験生の時めっちゃ読んでたの。裁判の判例とか読むのも大好きで。法律大好きなの。だから外大入って、言文だけどめちゃくちゃ法律とか政治とかの国社の授業受けてて。その中でも目を付けたのが社会保険労務士。略して社労士。(※社会保険や労働問題の専門家のこと)

芝元:かっこいい。

Kさん:それがいいなって思った理由はぼんやりしてるけど、自分が前いたバイト先で有給が貰えなかったりして。一応そういうのって法律違反だけど、学生の立場から言えないじゃん。

芝元:言えない。絶対無理。

Kさん:だから、そういうのを代弁出来る人になりたいって思って。日本も労働人口が減ってきているから外国の方をどんどん雇いたいと思うの。ただ、外国の方が日本で劣悪な環境で働いてさ、日本嫌だってなったら嫌じゃん。最終的には大学生とか外国人労働者とか、弱い立場の人をサポートできるような団体を立ち上げられたらいいなって。

芝元:ほんっとに素敵。

Kさん:でも労働関係って働かないとわからないから、最初から社労士になるんじゃなくて、働いて経験積んで、経験談を基に、くらいで出来たらいいなあって感じかな。

芝元:めっちゃ考えてるじゃん。素晴らしいわ。今と意外と関係なさそうで最後結局繋がりそうだね。

Kさん:そうそう。困ったら外大のコミュニティを使って、通訳とか翻訳できる人を探してとかできるかも(笑)

芝元:え~いいな。素敵。素敵しかいいようがない。感動した。

 

チェコ旅行について】

芝元チェコに行ったことはある?

Kさん:1年生の夏休みに1回だけ旅行に行ったことがある。7月くらいでめっちゃ暑かったことを覚えてる。

芝元:特に印象に残った思い出や場所はある?あと、行ってみて印象が変わった点とかその地域を知らない人が聞くと驚くであろう風習とかもあれば教えて欲しい!

Kさん:ちょっとしか滞在しなかったから風習とかで「おお!」というのはあんまり無かった気がする。印象に残った思い出は、あんまりトラム(※路面電車)とかに乗らないで街をぐるぐる歩いたからめっちゃ疲れたこと、あとスメタナの博物館の場所が超わかりづらかったこと。

芝元スメタナの博物館だったら人いっぱい来そうなのにわかりづらいところにあるのね。

Kさん:しかもね、人が全然いなかった。博物館がめちゃめちゃ小さいの。それと、ヴルタヴァ(※モルダウ)川のすぐ横に博物館があるから、川を見ながらスメタナの曲を聞けるのね。夢をかなえた。

 

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ヴルタヴァ川

あと、個人的に食べ物が好きだから食べ物の思い出が印象に残ってる。揚げたクロワッサンみたいな、クロワッサンみたいな形した揚げパンみたいな、なんていえばいいかわからないんだけど、そのなかにアイスとか生クリームが入ったトルデニークっていうお菓子があるのよ。

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トルデニー

めっちゃ大きくて、それ食べたらおなか一杯になっちゃうんだけど、結構おいしくて。素朴でどこにでもありそうなんだけど、だからこそ安心するみたいな。私達で言うちょっと前のタピオカみたいな感じで、どこにでもそのお店がある。

芝元:へ~。食べてみたい!

 

チェコについて】

芝元チェコを知るうえで最初の一冊となるようなおすすめの本を教えて!

Kさん:勉強ではないんだけど、チェコの挿絵とおとぎ話の世界」って本がおすすめ。チェコの絵本とかチェコ人が描いた絵がひたすら載ってる。これは受験生の時に母が買ってきたんだけど、チェコがどういう国か知るきっかけになった。チェコは結構絵本が有名な国らしくて、世界で初めて書かれた子どもを対象にした絵本もチェコ人が書いたらしい。チェコっていう国がわからないけど知ってみたいっておもったら、結構こういうの読むと、チェコってこんな国なんだなっていうのがわかるからおすすめ。単純に絵も綺麗だし。

チェコの挿絵とおとぎ話の世界

チェコの挿絵とおとぎ話の世界

  • 発売日: 2014/12/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

芝元:絶対チェコの可愛さが伝わるね。

Kさん:あとは普通に画像検索して街並みとか見るとめっちゃきれい。そういうの見て「あ、メルヘンチックな国なんだ」みたいに思って欲しい。

芝元チェコは全てにおいてかわいいイメージ出せてるから凄い。絵本大国っていうのも驚きだし。そのことが広まってほしいね。

 

芝元:これに関連してだけど、チェコの音楽・絵画・文学・映画・アニメで有名なものはある?

Kさん:結構アニメーションが盛んだから多分YouTubeで調べたらいろいろ出てくると思う。有名なのは、クルテクっていうモグラのお話とかアマールカっていう女の子の話とか。でも話がシュールなのが多いんだよね(笑)

芝元:あんな可愛い見た目で(笑)

Kさん:あとシュベイクていうずっと酒飲んで歩いてる兵士のアニメもある。日本だと子供向けでこういうのはあまりないじゃん。結構ブラックっぽいのが多くて。そういうのが見てて面白いんだけどね。

芝元:見てみたいわ(笑)

 

芝元チェコの著名人はどんな人がいるの?

Kさん:フランス人と思われがちのミュシャが有名!芸術の潮流でアール・ヌーヴォーっていうのがあるんだけど、それの代表的な人物。次に私の好きな音楽についてだけど、ドヴォルザークが有名。「遠き山に日は落ちて」っていう日本語の歌詞がついてる歌があるんだけど、それがドヴォルザークの「新世界より」っていう交響曲のフレーズがベースになって作られた曲でどっかの地域のチャイムで使われてたりもする。どっかで聞いたことあるなみたいな。口内炎かなんかのCMにも使われてた気がする。意外とみんな聞いたことあるんだよ~!

芝元:え~~~びっくり。

 

チェコとロシアの関わりについて】

芝元:ロシアとチェコの関わりについて何か知ってることはある?

Kさん:関わりは深い方だよね。スラヴ系の仲間ですから。第二次世界大戦以降チェコも東側諸国だったから、ソ連の仲間だったけど、チェコ人から見てロシアはあまり良い印象じゃないのかなって思ったりすることもちょこちょこ。チェコでロシア語の学習が必須になってた時代もあった。あと、大きい出来事としては1968年の「プラハの春」のチェコ事件っていう、簡単にいうと社会主義体制の中でチェコスロヴァキア民主化しようとして改革運動をしていたときにワルシャワ条約機構軍がソ連を中心に軍事介入してきたみたいな。そういうのが色々あったから、関わりは深いと思う。

芝元:なるほど。ロシア語必修だったってことは年配の方はロシア語通じるのかな?

Kさん:通じるんじゃないかな。私のネイティブの先生、ソ連の傘下のぎりぎりだったかもしれないんだけどロシア語が話せるのよ。単に頭が良いからかもしれないけど。

芝元:今度チェコ科のネイティブの先生に話しかけてみようかな。

 

芝元:今日はインタビューを受けてくれて本当にありがとう!最後に何か一言あればどうぞ!

Kさんスラヴ系だとロシアに行きがち、中欧だとドイツも大きいし、ビールとか食事美味しいし、オーストリアも音楽の都だし、でもその近くにあるチェコも悪い国じゃないよ。勉強するもよし、行ってみるもよし、画像を眺めるもよし、ちょっと触れてみて欲しいな。

 

改めてKさん本当にありがとうございました!

チェコに本当に行きたくなりました!チェコをもっと知りたくなりました!

 

それではпока(パカー)!さようなら!

 

文責:芝元さや香

(インタビュー実施日:2020年9月23日)

 

【お知らせ】

Kさんと私が所属している外語祭実行委員会が運営を行う「第98回外語祭」は今年史上初のオンラインで開催します。期間は11月19日(木)から11月23日(月・祝)です。外語祭公式サイト(http://gaigosai.com/)でお待ちしております!!

 

東京外大生にインタビュー!第8弾【チェコ語科編】〈前編〉

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チェコ語科Kさんへのインタビュー

 

Здравствуйте (ズドラーストヴィチェ)!こんにちは!

国際社会学部ロシア専攻3年の芝元です!

 

他語科とコラボ企画ということで、今回私は現在外語祭実行委員会の同期で一緒に活動しているチェコ語科のKさんにお話を聞いてきました。

 

私はゼミがロシアの政治経済なので、スラヴ語ゼミに所属しているKさんにチェコの言語や文化の話を聞けるのがとても楽しみです!

 

Kさんについて 2018年4月に東京外国語大学言語文化学部チェコ語専攻に入学。現在3年生。1年の時の7月にチェコを旅行。来年2月からチェコに留学をして、2023年に卒業予定。音楽が好きで、趣味は歌うこと。

 

チェコ語科について チェコ語科には、言語文化学部・国際社会学部合わせて1学年あたり15人ほどの学生が在籍しています。Kさんの代は全員で16人で、男女比は7:9だそうです。みんなでバーベキューをしたりお泊りをしたりするほど仲が良いとのこと!

 

【大学に入るまで】

芝元:久しぶり~!

Kさん:久しぶり~!本当に久しぶり!

芝元:まず初めに、外大に入った理由と、なぜその語科にしたか、学部はどうやって決めたのか教えてください!

Kさん:外大に入ろうと思ったのは、中学校1年か2年くらいの時で、理由は単純に英語が好きだったから。親に「英語が強い大学ってどこやねん!」って聞いたら「外大か上智じゃない?」って言われて、「へ~!どっちかにしよ~!」みたいな軽い気持ちで決めた!あと、外語祭が面白いから。

芝元:本当にそれな~!

Kさん:そう、それでもともと英語をやる予定だったけど、外大ってマイナー言語が多いから、せっかくやるんだったらマイナーな方が良いだろうっていう気になって。こう思ったのは、仲が良かった塾の先生がマイナー語の方が面白いよって言ってくれたからなんだけど。実は最初、文字が可愛いからラオスとかそっちの方に行きたかったんだよね。

  

芝元:確かに~!文字可愛いよね。

Kさん:うん。でもいろいろ悩んで結局ヨーロッパに方向転換した。ヨーロッパでマイナーって言ったらチェコとかポーランドとかあの辺になるじゃん。

芝元:そうね~、あのちょっと小さめな国々。

Kさん:そうそう。だからチェコポーランドだな~ってなって。その時、チェコにしたのは「わが祖国」っていう、スメタナが作った交響曲のなかの「ヴルタヴァ(モルダウ)」がめっちゃ好きで「あ、この国行きたいな!」ってずっと思っていたから。それだけで「よし!チェコだ!」ってなった。

芝元スメタナに感謝(笑)

Kさん:ほんと、スメタナに感謝。スメタナがいたからチェコにした。それと学部はね、言語文化っていうと、言語と文化をやる感じがあったじゃん。

芝元:うんうん。

Kさん:私はチェコの文化がやりたかったし、私たちの時は言語文化学部だったら「チェコ語科」に申し込めたから。というのも、下の代からは国社(※国際社会学部の略称)みたいな感じでポーランドチェコを一括で申し込んで、成績順で語科が決まっていくんだけど、私たちの時はポーランドチェコが別だったんだよね。

芝元:そうだったんだ!知らなかった!

Kさん:そうなのよ~。その時は言文(※言語文化学部の略称)だったら絶対にチェコ語が出来るっていうのがわかってたから言文にしたっていう感じ。

芝元:なるほどね~!そういう理由があったのね。

 

※入試形態は年によって異なる可能性があります。最新の情報に関してはご自身でご確認ください。

 

【大学生活について】

芝元:外語祭では語科でどんなことをしたの?

Kさん:1年生の時はチェコをもじっただけの名前の料理店を語科16人でひーひー言いながらやったよ。2年生の時は語劇で「サクサナ」っていう魔女の女の子の話をやったよ。

芝元:料理店では何を作ったの?

Kさん:グラーシュっていうビーフシチュー的なものとシュトゥルードゥルっていう要するにアップルパイと、フレビーチュキーっていうサンドイッチの上のパンが無いバージョンを作って、後はチェコのビールを2、3種類売ったよ。

芝元:さすがビール大国(笑)

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左:シュトゥルードゥル 右:グラーシュ

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フレビーチュキー

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ピルスナーウルケルというビール

 

芝元:ところで実際に大学に入ってみてどうだった?良い意味でも悪い意味でも思っていたのと違ったってことはあった?

Kさん:良かったのは、自分が興味を持っているちょっとマニアックな話を受け入れてくれる環境があることかな。中学高校とかって話が合う人がみんないるわけじゃないから、例えばラオス語可愛いよねって言っても理解されないでしょ。

芝元:あの丸い文字とか可愛いのにね。

Kさん:可愛いよね~、でも中高だと誰にも伝わんないし。そもそもラオス語ってなんだって言われるのは間違いないし。言語とかの、興味のある話をしても誰かしら受け入れてくれるっていう環境がやっぱいいな~って思ってる。あと大学の絶妙な田舎感が好き(笑)

芝元:わかる(笑)あの森の感じとかね(笑)

Kさん:そう。そんな長閑な大学に結構のんびりいれるのがめっちゃ好きだな~って思ってる。悪い意味で違ったな~ってことはあんまりないけど、強いて言えば、ゼミの区分が不思議なこととか?国社にも文化系の内容を扱うゼミがあったりとか。マイナーな言語だとその地域の担当教員ってあまり人数が多くないじゃん。だからチェコを専門にしたゼミの選択って意外と難しくて、なんかちょっとズレてたりとかしてて。チェコ科あるあるだけど割とゼミで迷うみたいな。具体的に言えば、チェコ科の場合は文化を専門的に扱えるのが国社だったの。

芝元:あ~~~~~~結構トラップだね

Kさん:そう、めっちゃトラップで。まあ言文でも国社の授業を取れるけどね。まあ学部はさておき、チェコの文化やるぞ~って初めは思ってた。ただ困ったことに、言文は言語学系と言語教育学と文化系の3つのコースがあるんだけど、私は文化系の授業全部成績が悪くて、あんまり向いてなかったらしくて。「おっと!やりたいのに向いてない!」的な。で、なんか言語学は結構向いてたみたいで。言語学ってちょっと理系っぽい内容なのね。文系だけど理系っぽいところがある。

芝元:え~っ。

Kさん:結構そういうのが好きだから、思ってたよりも言語学にはまり、今チェコ系の言語学のゼミにいるからそれはそれで面白いかな~って。

芝元:なるほど!それは良かったね!

 

芝元:続きまして!語科の雰囲気はどんな感じ?

Kさん:語科は仲がよくて賑やかなところが特徴的。私たちは、入った時点で16人で、高校の1クラス分の人数よりも少なかったからすぐ仲良くなった。入学した初日からすぐ仲良くなった気がする。それで、結構固まってて、遊びに行くことが割と多いかなって思ってる。バーベキューとかお泊りとか。

芝元:めちゃめちゃ仲良しじゃん。でもわかる、チェコ科はみんな明るくてワイワイしてるイメージがある。その代によってメンバーは変わるけど、受験生の人達に小語科楽しいぞ~って伝わるといいね!

Kさん:うん。小語科は小語科で楽しいんだよ~!

 

芝元:次に、チェコ科に入って良かったな~って思うことは?

Kさん:語科に入って良かったことは、初対面の人との会話のネタに困らないこと(笑)バイトの面接とか、インターンとかで「外大でチェコ語勉強してます」って言うと、「チェ、チェコ語?」みたいな。

芝元:あまりいないよね、日本でレアキャラ。

Kさん:「そもそもチェコってどこ?」「チェコ語って何?」「どこの国と近いの?」みたいな話をしてもらえるから勝手に話せるっていうか。話が膨らむのは本当に得(笑)あとは、偶然だけど語科の仲間が良かったなって。大学生なのに中高みたいなクラスのわちゃわちゃ感がある。

芝元:うらやましいいいいい!

Kさん:なんなら中高よりも楽しいかも。大学ってそんなに人と関わらないって思うかもしれないけど、私の語科は人数少ないし、良い意味で密に繋がってるから、まあ一緒に戦える仲間じゃないけど、そういう人たちが居てよかったな~ってめっちゃ思うかな。

芝元:いいねええええええ!

 

芝元:じゃあ逆に入って後悔したことや辛かったことはある?

Kさん:「やめとけばよかった!」まではならないけど、チェコ語は思ったより大変な言語だったな~っていう気持ちはあって(笑)なんか私そもそも、英語の時もそうだったんだけど文法があまり好きじゃなくて。

芝元:わかるわかる。

Kさん:ああいうのは文章読むのが楽しいじゃん。文法が苦手だから格変化とか覚えるのが未だにちょっと苦手で。今は購読(※読解の授業のこと)とかだから楽しいんだけど。あと「今後どこで使うの?」って言われるのが悲しいかな。

芝元:なるほど。そういえば、チェコ語って格の数はいくつあるの?

Kさん:格は主格・属格・与格・対格・呼格・前置格・造格の7個。ロシア語が6個だから1個多いってかんじ。ロシア語にはない呼格がある。

芝元:6で多いって感じるのに、7って…。

Kさん:それが単数複数で違ってるとか、何型みたいなパターンがめっちゃ分かれてるとか。それを全部覚えてって感じだから大変(笑)

芝元:めっちゃわかる!

 

※格についてはこちらのブログをぜひご覧ください。

『世界でただ一人のママのところへ』赤ちゃんマンモスの冒険 - 東京外国語大学ロシアサークルЛЮБОВЬ(リュボーフィ)のブログ

 

芝元チェコ語の勉強はどうやって進むの?

Kさん:1年生から2年生の間はネイティブの先生の授業が3コマあって、そのうち2コマが同じ先生、1コマが違う先生なのね。で、日本人の先生の授業が2コマで、合計で週5コマやる感じ。ちゃんと覚えてないんだけど、日本人の先生の授業は2年の春くらいまで文法の授業だったの。ネイティブの先生の授業は教科書やりつつ、2年生くらいからプレゼンとかやるようになった。あと日記書いて提出とかそういう感じ。

芝元:ええ、日記が宿題ってかわいい!

Kさん:2年の秋からは購読になるから、本当にひたすら文章読んで訳して、訳した分を授業内で答え合わせ。3年生から私は、春は2コマが日本人の先生の授業で1コマがネイティブの先生の授業だったかな。ネイティブの先生の授業は同じ感じなの、なんかずっと教科書とプレゼンみたいな。で、週2コマの日本人の先生の授業はほぼ購読だけど、たまにちょっと文法やるとか。

芝元:なるほど!それと、辞書について聞きたいことがあるんだけど、チェコ語科には辞書が無いというのを噂で聞いたんだけど本当?

Kさん:日本語チェコ語辞典はあって、一応は持ってるんだけど、大学の授業で使うにはちょっと物足りないところがあって…。そうなると、選択肢が現地でチェコ語英語辞典を買ってくる、もしくはオンラインの辞書があるからそれを使うという二択になる。でもオンラインの辞書もチェコ語英語とかだから、結局英語ができないときつい。それでも困ったときはグーグル翻訳(笑)

芝元:そうなのね~、じゃあ訳すときは色んな辞書をフル活用しなきゃなのね。

 

芝元:取っていた授業でおすすめなものはある?

Kさん:「世界のことば」(※専攻として学べる27言語以外のことばを学習できる授業。ブルガリア語やコリマ・ユカギール語など様々な言語の授業がある。)は外大ならではの授業って感じでおすすめ。私はハンガリー語を取ってた。

芝元:おお~、どうだった?

Kさん:結構面白かったよ!地理的にチェコと近い国なんだけど、文法とかがチェコと全然違ってた。それと、ハンガリー舞踊を嗜まれていて、ハンガリー舞踊を踊る会、のような会も主宰されている方が来てくれてみんなで踊ったのも面白かったよ。今年の1月くらいにハンガリー大使館でイベントがあって、その授業を取っていると呼んでもらえることもあった。

芝元:えー!いいなあ。なかなか大使館に行ける機会って無いよね。

Kさん:うん!あ、それとちょっと関係ないけど、外大に入ってよかったなって思うのが、大使館に遠慮なく行けることかな。

芝元:なるほど!チェコ大使館に行ったことはあるの?

Kさんチェコ科のみんなで料理店の準備のためにチェコ大使館に行ったことがあるよ!

芝元:え!凄い!それはどういう流れで?

Kさん:代によって違うんだけど、どこかの代が大使館に料理を教わりにいったって聞いて、私たちの代もできるかも!ってなった。ほぼ毎年チェコ科の卒業生が大使館に一人くらいいるのよ。それでネイティブの先生にその方を紹介してもらって、行きたいんですけどいいですかって連絡とった。それでみんなで大使館専属のシェフのもとに行って、料理の作り方を教えてもらうみたいな。普通に生きてたら大使館に行くことなかなかないし、そういう貴重な経験が出来るのが良いことだよね。

芝元:たしかにー!

 

☆次回!チェコ科後編!

―先生に「面白い」と評されたKさんの卒論テーマ(仮)とは?

チェコ語は活かす?インタビュアー芝元驚きのKさんの将来の予定!

―本ブログ校閲メンバー全員が唸った綺麗でギルティー!憧れのチェコ旅!

などなど内容盛りだくさんです!明日更新!ぜひご覧ください!

   

文責:芝元さや香

(インタビュー実施日:2020年9月23日)

 

東京外大生にインタビュー!第7弾【モンゴル語科編】〈後編〉

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モンゴル語科中村湊人先輩へのインタビュー

 

↓前編はこちらよりどうぞ 

tufs-russialove.hatenablog.com

 

【ゼミ】

─所属しているゼミと、入った理由、勉強している内容を教えて下さい。

教育社会学ゼミに入っています。教職の単位取得が大変なので、教職履修の指導教員でもある先生のゼミに入ることにより情報収集のコストや学習内容の散らばりを軽減させること、また先生がジェンダー論を扱っていらっしゃるということも好都合だと思い入りました。ゼミに入る前に選考がありましたが、その際は性的少数者へのインタビューの実績を書いて出しました。ただ、お芝居やバイトに打ち込んでいたこともあり、興味のあるテーマ、テレビなどのメディアにおけるジェンダー表象を調べられないまま半年が過ぎてしまいました。

 

─なるほど。性的少数者へのインタビューが気になります。 

Xジェンダー」といういわゆる「LGBT」に含まれないセクシュアル・マイノリティの方々にインタビューしました。今でも場面にもよりますが、LGBT性的少数者である」というイメージは非常に強いです。しかし「Xジェンダー」は他に、性自認が男性でも女性でもなかったり、男女という生き方にとらわなかったりして、例えば「中性」もしくは「無性別」と自認する人、自分が男女のどちらか分からない「クエスチョニング」の人も、含まれます。

 

─インタビューする側ですか?

そうです。質的調査、社会調査法の授業で、そういった方々にインタビューをすることがありました。私の周りには多くの性的少数者がいますが、その人たちの中にXジェンダーの当事者がいました。二分的でない生き方をしたいけれど世の中は「男女」で分けられている、その中でどのように生きているか、ということをインタビューしました。

 

─私にはまだその話をうまく理解するのが難しいです。ジェンダー論に関して英語での授業があってそれを受けていたのですが、日本語に置き換えられていない性別の概念も紹介されました。性別は主張される数の分、区別がありますね。

 

─次にゼミで勉強しているテーマの面白さを教えて下さい。

実は舞台のお仕事や病欠などで、ゼミにあまり参加できていません。でも他のゼミ生は面白そうにやっていて、例えば幼児期の教育や都市設計などを研究している人がいます。

 

─そう聞くと、単位などが大丈夫だったか心配です。

1年生の春学期~3年生の春学期にひたすら授業を取り、課題や期末レポートも全て提出して、万全の態勢で3年生の秋学期を迎えました。そのため卒論のような4年生で取る単位以外は全て取り切れていました。ゼミはお芝居に出ているときは出席できなかったり、あとはたまに病欠したりしながらも、最低限出席しています。卒論も進捗を明言して、どうすればいいか分からないと言えばアドバイスをもらえます。ドロップアウトする学生がいるのは、迷ったまま1人で抱え込んで、結果どうしようもなくなってしまうからだと思っています。だから教授に「困っている」と言えば、その時点で1人で抱え込まずに済みますし、やる気がないわけではないことは伝わります。病気のことも言えば伝わるしコミュニケーションが図れるから、私はドロップアウトせずに済みました。

 

─なるほど、アドバイスありがとうございます。ところで、先輩の卒論に関してよろしければ教えて下さい!

テーマはメディアにおけるジェンダー表象です。特にメディアにおける性的少数者の表象を研究したいと考えてます。つまりセクシュアル・マイノリティの描かれ方ですね。例えば10年ほど前なら「オネエ芸人」という枠があって、ここには恐らくトランスジェンダーの人、単に女性らしい格好をしたい男性、ゲイなどが一緒くたにされていました。男性同士の恋愛を公表した芸人がいたら「禁断の恋」と表現することもあったり。今はそうは言わない、けれどもこういった表現はテレビ局や番組制作者で異なっていて、男性同士の恋愛などが記事でニュートラルに書かれないこともある。このような、性的少数者の表象の変遷に興味があります。

 

その卒論が完成したら、是非読ませていただきたいです!

 

【モンゴルのお話】

─モンゴルに留学や旅行に行ったことはありますか?

ショービジ(※⑤)どころか大学生になってから海外に行ったことがなく、パスポートもないです。今年行こうと思っていましたがコロナで国境封鎖してしまい、行けなくなりました。

 

─なるほど、私もロシアに留学ができなくなりました。早く行き来が自由になってほしいものです。

それではモンゴルの現地の習慣などはご存じですか? 

ショービジに行った人や先生によると、ご飯がたくさん出るそうです。本当にたくさん出ます、食べきれないほど。これはおもてなしの1つだそうで、逆に朝ごはんは食べないのだそう。モンゴル語で「朝ごはん食べた?」と聞きたいときは「お茶飲んだ?」と言います。使い方にもよりますが、軽食を摂ったかどうかの意味合いです。

 

─それは面白いですね!たくさんご飯を食べたい人はモンゴル語科へということで笑。

 

※⑤ショートビジットの略称で、夏季や冬期休暇中の短期留学を指します。

 

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以上2枚の写真はインタビュイーの同期のY先輩より頂きました

─モンゴルで有名なものや人、例えば音楽、文学、映画、アニメなどはありますか? 

ハンガイ(Hanggai)などは有名です。もっとも私はロシア歌謡とかソ連プロパガンダの作中歌をよく聴いていて、たまにモンゴルの音楽フォルダを漁ってます。

有名人なら朝青龍。日本では力士、モンゴルではビジネスマンとして活躍しています。日本から帰ってきた力士ということでモンゴル国内でもそれなりに有名かもしれません。

 

朝青龍懐かしい笑。モンゴル出身の力士はたくさんいますね。

 

☆ハンガイは北京を中心に活動する南モンゴル内モンゴル)のバンドです。民族楽器も取り入れていて、まさに中央アジア、モンゴルな感じのバンドです。おすすめします!!

公式サイト→ https://hanggaiband.com/

(最終アクセス日:2020.10.21.)

個人的におすすめの曲→ Hanggai – Baifang  https://www.youtube.com/watch?v=nNJ_FtYbTtc

(最終アクセス日:2020.10.21.)

 

☆お聴きになっているロシアやソ連の曲が何かも、後日伺ってみました。

心さわぐ青春の歌 (Песня о тревожной молодости)

https://www.youtube.com/watch?v=cclUvKBdyTs&feature=youtu.be

暗い夜 (Тёмная ночь)

https://www.youtube.com/watch?v=uhE9o8fxTi4&feature=youtu.be

収穫の歌 (Урожайная)

https://www.youtube.com/watch?v=hP8l2wn47Io&feature=youtu.be

モスクワ郊外の夕べ (Подмосковные вечера)

https://www.youtube.com/watch?v=tDXDjNBjq6c&feature=youtu.be

タチャンカ(Тачанка)

https://www.youtube.com/watch?v=M4Et5aEyaIg&feature=youtu.be

バルカンの星の下に(Под звёздами балканскими)

https://www.youtube.com/watch?v=XIJNao0evuM&feature=youtu.be

(全動画の最終アクセス日:2020.10.18.)

 

【ロシア×モンゴル】

─自分の語科の地域とロシアのかかわりについて知っている情報は何かありますか?(例えば…歴史、文字、文化、近年の政治、経済など)

キリル文字社会主義、ロシアと中国の板挟みになった時代もありましたね。モンゴルはロシアとは長い付き合いですからね。

 

─モンゴルは社会主義ではなくなりましたが、キリル文字は今でも使用していますね。

 

☆モンゴルは1924年~92年までは社会主義モンゴル人民共和国であり、並行してキリル文字表記も導入しました。92年からは現在のモンゴル国市場経済導入)になりましたが、今でもキリル文字表記は根付いています。政府が将来併記するように定めたモンゴル縦文字は、横書きできないという実用上の問題、また文語的であるというイメージを抱えているため、一般にはなかなか普及せずにいます。

 

あと、ロシアまでの国際列車が通っています。

 

─ネットの時刻表によれば、その列車は中国にも直通しています。いつか鉄道で越境してみたいですね。

 

☆時刻表→ https://legendtour.ru/eng/train-ticket/train-004-moscow-beijing.shtml

(最終アクセス日:2020.10.18.)

 

─板挟みの方は戦後すぐでしたっけ。

 

基本的に近代のモンゴルは中露の板挟みになっていたと思います。

 

─なるほど。第二次世界大戦時のソ連対日参戦時もモンゴルはソ連軍に協力していましたからね。中国に関しては南モンゴル内モンゴル)での中国語教育強化への反発が起きていますし、いつの時代も両国と何かしらで関係がある印象を持ちます。

 

☆近代モンゴル外交史の大まかな流れについて記します。清代から中国領である南モンゴル内モンゴル)を巡って、また中ソ対立の煽りも受けて、モンゴルは中国と長らく対立し続けていました。そのためモンゴルはソ連との関係を親密にし、世界2番目の社会主義国家として、ソ連の衛星国になる道を選びました。その後中ソ関係が改善し、駐モンゴルソ連軍の撤退など、モンゴル国内におけるソ連の影響力が縮小するにつれ、中蒙関係も改善していきました。

ちなみにもし内モンゴル自治区モンゴル国編入された場合、同国内の民族比率で1番高くなるのは漢民族になります。

 

─となるとモンゴルの対露感情はどうでしょうか?

特に悪い印象は聞きません。

 

─確かにモンゴルとロシアで何か争っていることはあまり聞かないですね。

モンゴルの人口は大体ウランバートルに集まっていて、他が過疎なのであまりバチバチしないかもしれません。物理的な距離があるので、恐らく感情は「普通」かと(※⑤)。

 

※⑤モンゴル人の対露感情に関してこちらに調査結果が1つございますので、ご参考に(68ページ目)。歴史から見てもやはり良いようです。

https://www.iri.org/sites/default/files/wysiwyg/iri_mongolia_poll_-_may_2017_.pdf(最終アクセス日;2020.10.11.)

 

【お知らせ】

─今回はインタビューにお付き合いいただきましてありがとうございました!最後に一言お願いします。

 

お読みいただきありがとうございました!ここで出演作品を宣伝しても良いとのことだったので、宣伝させていただきます!

(1)PRAY▶『滝の白糸』撫子役 @すみだパークシアター倉 11/5(木)~8(日)

予約サイトはこちら→ https://www.confetti-web.com/detail.php?tid=58970

(2)劇団THEわらわ座第4回卒業公演『四人の女』脚本演出など @絵空箱 11/21(土)~22(日)

劇団公式はこちら→ https://twitter.com/THEwarawaza/status/1313117844914139136?s=20

その他、11/1にはさらに出演情報が解禁になります。詳細は https://twitter.com/nkmrMintをご確認ください!

  

文責:りゅう

(インタビュー実施日:2020年10月3日)

 

東京外大生にインタビュー!第7弾【モンゴル語科編】〈前編〉

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モンゴル語科中村湊人先輩へのインタビュー

 

Ребята, здравствуйте(みなさん、こんにちは)!りゅうです。

今回は、私の1つ先輩である中村湊人(なかむら みなと)先輩にインタビューさせていただきました。

 

湊人先輩について 2017年度4月に東京外国語大学国際社会学モンゴル語科に入学。劇団THEわらわ座・声優放送研究会VACS・丹法会・Pas A Pas・東大歌劇団(インカレ)など外大内外での様々なサークル活動に加え、学外でも演劇活動に従事。現在4回生4年生で、本年度(2020年度)卒業予定。

 

モンゴル語科について モンゴル語科は、言語文化学部と国際社会学部をあわせて例年およそ13~16人ほどの、小さな語科です。男女比は、湊人先輩の代の場合は1:1です。外大内での通称は「ゴル科」。

 

【外大生活】

─外大を志望した理由を教えて下さい!

東京に来たかったのと、当時は将来の夢を通訳と俳優で迷っていたので、東京外大にしました。でも結局東京に来たら俳優の方をやりたくなってきました。他の理由としては、入試科目で自分の苦手な数学に傾斜がかかっていたこと、二次試験を英語と日本史で受けられたこともあります。

 

─自分が志望した理由と少し似ていますね。それではモンゴル語科にした理由は何ですか?

大陸へのあこがれです笑。本当は中央アジア地域ロシア語を志望していましたが、成績順でモンゴルになりました。

 

─なるほど国際社会学部なので語科が後で決まるのですね(※①)。

外大に入ってみてどうでしたか?

一番は演劇サークルで活動することが楽しいというのがあります。今は商業の舞台に出ていて、俳優という将来の夢にも繋げています。

あとちょっと辛いですが資格になるので、教職課程も取っています。取り始めたきっかけは、小中学校の先生があまり好きではなかったこと。「一体何を学んだらそういう先生になるんだ!?」という負の記憶を、教職課程を履修することで自分でも先生サイドを体験し、理解していこうと考えました。

なので普段の勉強に加えて、先生や学校現場に対して持っていた疑問が整理されていく楽しさ、サークルの楽しさが外大で得られています

 

─教職課程で心の整理をつけるのは真似できないです…笑。モンゴル語科はどうですか?

ゴル科はゆるい雰囲気で、先生が楽しい人で指導も丁寧です。自分でどんどん勉強していくこともできるし、それが難しくても、先生方がそういう人でもついていける授業をなさってました。ネイティブの先生もとても優しいです。

私の代は、同期の間では変に気を遣うこともなく、ちょうどいい空気で過ごせました。

 

─いい感じですね。逆に入って後悔したことや辛かったことはありますか?

モンゴル縦文字を授業で習ってもあまり読めないこと。2025年からモンゴルでの公文書や出版物などでの使用文字はキリル文字に加え、モンゴル縦文字も併用されます。けれども講読などではキリル文字の文章を読んでいたため、今後数年間はモンゴル語科卒でもモンゴル縦文字が読めない人が増えると思います。モンゴル語を勉強していないとそういう事情は知らないでしょうから、周りから見れば「モンゴル語科卒業なのにモンゴル語が読めないという謎」が発生しかねません。モンゴル縦文字とキリル文字の綴りは1対1対応でもないのです。

 

─へえ、そんなことが…モンゴル語科特有の悩みの種ですね。

 

※①国際社会学部に出願する際、先に志望する専攻地域を決めて、合格後の成績順で専攻言語が決まります。そのため専攻言語は、志望していても別の言語になることがあります。

 

【進路】

─語科の卒業生はどのような進路に進方が多いですか?

詳しくは分かりませんが、大学院、JICAなど国際協力関係、芸能関係などに進む方がいらっしゃるそうです。

 

─外大生に人気の進路ですね。先輩はどうですか?

インターンという名目で劇団のワークショップに参加したり、商業のお芝居に出演したりしています。後者では出演料をいただいているから仕事になっていますが笑。

就活は一切していなくて、その分オーディションを受けています。昨年は新国立劇場『あの出来事』のオーディションがちょうどあって、しかもその役は「地元の合唱団員」という設定でした。私は中学までずっと合唱部に所属していて、演劇もしているので、これは受けようと思い立ちました。作品に参加できとてもいい経験になりましたね。

 

─先輩は演じるほうですか?脚本を書く方ですか?

職業としては演じるほうがやりたいです。けれどもサークル内では脚本を書いたり演出をつけたり、制作係として日程調整をしたり、衣装づくりや大道具製作に励んだりと色々です。

 

─なるほど俳優を1番に目指されているということで、現在の具体的な俳優像はありますか?例えばテレビ中心、舞台中心など。

出来ればテレビがいいですがまだ芸能事務所に所属できていないので…。テレビに出るならそれが前提になるでしょう。逆に舞台は個人でフリーランスでやっている人もいるから、今は舞台俳優をやる路線でいます。でも本望としては事務所に所属してテレビに出たいです。

 

─やはり役は大きい方が良い?

主役でなく名脇役でもいいけれど、やはり有名にはなりたいです。自分自身がセクシュアル・マイノリティと言うこともその理由にあります。卒論(※②)ともつながっていて、自分が7~10歳ころのテレビで「オネエ芸人」「禁断の恋」という冠に、当時の私は反発を覚えました。今はそんな冠もマイナーになってきましたが、テレビに出ることで自分と似たような境遇にある人々を応援したい、と考えています。ただし自分の俳優活動とは別に、編集やテロップ作成となるとこれは制作スタッフの仕事になります。ジェンダー表象の分野に関して、俳優やタレントではなく制作次第でセクシュアル・マイノリティに対するイメージが決まるのかどうか、業界研究を兼ねつつ、調べてみたいです。

 

─かなりお考えですね!

 

※②後編【ゼミ】の欄も参照!

 

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【勉強(言語その他授業)】

─言語の勉強はどのように進みますか?

私のときは、1年生で会話・文法・文字。文字の授業は、字体の好きなフォントオタクの先生が開講していらして何か謎でした笑。2年生は会話、聴解、文法、あとは語劇(※③)の練習もありました。文法と言ってもそれが講読と言ってもいいような授業で、1年生のときからそうでした。テキストを読んで和訳していく流れです。

 

─ロシ科の授業と大体似ていますね。言語の他に、中央アジア地域で最も面白い授業は何ですか? 

A先生の中央アジア地域研究で、これは3年生以上向けの授業です。おおよそ清朝時代から話が始まります。モンゴル地域の基礎情報も盛り込まれていて、発展的な地域基礎(※④)のような内容です。教職課程関連の授業にもなっていて、初心者にもやさしいです。

 

シラバスを見てみたのですが、その授業は近代モンゴル史を扱っているようですね。ロシア絡みの話もあるので少し気になります…。

 

─言語と地域関連以外にもおすすめの授業はありますか?

U先生の授業です。社会学の優しい先生で、社会調査法の質的調査の授業を開講されています。沖縄やハワイが専門で、授業に外れがないです。

 

─自分は言語文化学部なのでこういう授業は取ろうと考えませんでしたが、聞くと気になります笑。

 

※③外語祭で行われる語科ごと、もしくは有志による劇。語科による劇は台詞がほぼ専攻語です!

※④専攻地域の基本的な情報を学ぶ授業。1年生のうちに履修します。

   

☆次回!モンゴル語科後編!

―中村さんが入った教育社会学ゼミって?

―入ゼミ専攻の決め手となったインタビューについて!

―知られざるモンゴル文化!モンゴルな感じのバンドとは?

忙しい外大生にぴったりの「中村さん流ドロップアウトしない方法」もご紹介!明日更新です!Don’t miss it!

  

文責:りゅう

(インタビュー実施日:2020年10月3日)

※2020年10月22日内容を一部修正

 

↓後編はこちら

tufs-russialove.hatenablog.com