東京外国語大学ロシアサークルЛЮБОВЬ(リュボーフィ)のブログ

「未知なる魅惑の国」であるロシアならではの文化から、留学や旅行のこと、東京外国語大学でのキャンパスライフのことまで。このブログでは、東京外国語大学のロシアが大好きな学生たちが様々なテーマに沿って日替わりで記事を書いていきます。ЛЮБОВЬ(リュボーフィ)とは、ロシア語で「愛」を意味します。

日本の食文化はおかしい?日本で買える材料からロシア料理を作る方法?

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Здравствуйте!

東京外国語大学2年のティナです!ロシアからの留学生です!

 

今日は、ロシアと日本の食文化は何が違うのか、日本に住んでいるロシア人はどんな料理を食べているのか、紹介したいと思います。

順番に解説していきましょう!

 

スーパーで買えるものは?

来日してから、私にとって一番慣れにくいところは意外と日本の食文化でした!日本料理が大好きな私は、毎日ご飯食べられない!ことが分かりました。スーパーへ行く度に、思わず食品の値段を比べながら、どうやったら懐かしいロシア料理を作れるのか悩んでいました。では、スーパーに入ると私はどんなところを気になっていたのでしょうか?

まずはじめに、ロシアの方が肉(мясо ミャーソ)が安いと言えます。日本に来てから、牛肉をあまり食べなくなりましたが、牛肉なしでは多くのロシア料理を作ることはできません。私が困った点のもう一つは、野菜です!ロシアでは大きなジャガイモを1キロ以上買えたのに、日本では小さなジャガイモの方が普通で、たくさん買うと高いです。なすやピーマンも少し高いと思うので、節約したいときはそれらの野菜を使った料理を毎日作れません。ビーツを販売している場所もありますが、時々探しにくいこともあります。来日してからは大好きなボルシチをロシア料理店だけで食べています。しかし、やはり一番ビックリさせたのは、кабачок(カバチョック)というズッキーニに似ているような野菜が全然売られていないことです!

もちろん、なかなか慣れにくい点の他にも、ものすごく嬉しく思ったところもありました!野菜と果物はどこで買っても、新鮮で圧倒的に美味しい!日本に来る前は、酸っぱいキウィやパインアップルが口に合わないとずっと思っていたのに、日本の果物は毎日食べたいぐらい柔らかくて、甘いです。

日本のパンも好きになりました。よく聞く話なのですが、ヨーロッパ辺りから来た外国人は日本のパンは甘すぎると思っているそうです。しかし私はこういう点はあまり気になりません。どうしてもヨーロッパ風のパンを食べたいときはパン屋でクロワッサンやバゲットを買ったり、自分でパンを作ったりします!

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手作りのソバパン(そば粉から作るパン)

 

日本の食文化のおかしいところは?

「日本の食文化はおかしい」というと、反論めいて受け取られるかもしれませんが、実際はそうは思いません!私の経験からいうと、私は日本にきてから日本の食文化にかなり速く慣れてきましたし、今の時点でそれらが風変わりな文化だと思ったことはありません。しかし、異なる文化圏の方たちにはそう見えないかもしれません。くらべてみて、はじめてわかることもあるからです。たとえば、日本の食文化のどんなところがおかしいと思いますか。

私が思うには、日本の食事に使われる変な食材といえば、納豆、豆腐、もやし、こんにゃく、ピーマンです!

驚きましたか?日本人にとってはごく普通の食材ではないでしょうか?

ロシアでは、ピーマンに似ているペッパーという野菜を除いて、ピーマンという食べ物はない、もしくはほとんど人気ではありません。納豆とこんにゃくを初めて食べたのは、初めて日本に来た時です。臭い納豆と味のないこんにゃくどころか、苦いピーマンと美味しい作り方が分からない豆腐ともやしも私は気に入りませんでした。しかし、時間が経ったら、日本人の友達にこれらの食材の美味しい調理法を教えてもらって、納豆も毎日食べられるほどになりました!味に慣れてきたかどうかは分かりませんが、納豆の独特な匂いとネバネバはもう気になりません。

加えて、お餅について特別に解説します!フワフワしている新鮮なお餅はやはり日本独特の食材です。外国人では変な食べ物だと思う人が多いでしょうね。自分の知り合いのロシア人は、餅や餅から作られる和菓子の食感が大好きな人と嫌いな人に分かれています。アンコも同じです。

続いて、日本料理に触れるロシア人が気づくもう一つの特徴は、料理のうま味と甘さです!もともと、うま味とは日本料理の独特な味を指すもので、この言葉を知らないロシア人でも日本の料理の味はものすごく独特で、なにか秘密な材料が入っているに違いないということが分かります。その秘密な材料とは、単にロシアと異なる調味料だけなのですが。醤油、味噌、出汁、みりん、中華ソース、米酢、などなど、これらの調味料はロシア人にとってエキゾチックな感じがします。ロシア料理のメインディッシュは甘い味や醤油のような塩辛い味ではありません。

食べ物の他にも様々面白いところがあります。例えば、麺をすすって音を立てて食べるのも、食器を持って食べるのもヨーロッパから来た外国人にとってはかなり変な習慣だと思います。 

 

ロシアの食文化のおかしいところは?

今まで自分の経験と日本食文化に対しての感想を述べてきたのですが、日本人にとってはロシアの食文化においておかしいと思われるところが絶対にありますよね!では、どんなところなのでしょうか?

一緒に昼ごはんを食べる日本人の友達に私が何度も指摘されたことですが、牛肉丼などを注文した時、牛肉を全部食べて、残ったご飯に醤油とかすし酢をかけるのは日本人にとっておかしいでしょう??

実はロシア人の私にとってはおかしくありません!!ロシア人はご飯に何もかけずに食べることはありません。少なくとも、塩ぐらいかけるが、そもそも多くの人がご飯を炊く前、水に塩を入れます。ロシア人には味のないご飯が美味しいと思いません。なので、最近は友達をビックリさせないようにご飯にこっそり味を付けます。

日本人によく知られているもう一つの面白い点は、ロシア人はマヨネーズが好きで、いつも料理にマヨネーズを入れるということです。これは本当なのでしょうか?私の実感では、まあまあ本当と言えますが、実際は料理によります。例えば、カマボコサラダやオリビエというサラダなどの場合は、材料をちゃんと混ぜるにはマヨネーズをたっぷり入れますが、入れすぎるとマヨネーズの味しか感じなくなるので注意しないと!サラダの他にも、マヨネーズをソースとして使う肉料理なども多くあり、サワークリームがない時、スープにマヨネーズを少し加える人もいます。

最後に、言及したいロシアの食文化のもう一つの特徴は、昼ご飯の認識についてです。日本人はあまり知らない特徴かもしれませんが、ロシア人にとっての昼ご飯は多くの場合はスープを意味します。日本に来た私も、みそ汁といえば朝食ではなく、昼食を連想しがちですね。

スープを食べてから、他の熱い肉料理を食べることも一般的で、デザートとして熱い紅茶を飲んで、お菓子を食べます。

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業務スーパーで見つけられる「アリョンカ」というビスケット

食文化の違いはもっと多くありますが、今回はここまでにしようと思います。

 

家でロシア料理を作れますか?

さて、日本的な料理に少し飽きたとき、日本のスーパーで買える材料からどんなロシア料理を作れるのでしょう?ロシア人が慣れている懐かしい味を思い出させる簡単なレシピを紹介したいと思います!

 

①トマトと胡瓜と玉ねぎのサラダ

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ごく普通の家庭料理です。材料を細かく切って、塩コショウ加えて、最後にオリーブ油またはひまわり油をかけます。

 

②キャベツの漬け物

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キャベツの漬け物を肉料理を出すレストランなどで食べたことはありますか?実は贅沢なものではなく、たった15分で塩と砂糖だけで作れるおかずです!キャベツ(とニンジン少し)を千切りにして、塩と砂糖を適当にかけて、キャベツが汁を出すまで揉みます。汁が出たら、何かの容器でキャベツを底に強く抑えて、蓋をかけて、常温で三日間に置いておきます。三日間が経ったら、冷蔵庫で保管します。


③チーズトマト

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普通はお祝いの時、多くの人が遊びに来ると、よく作られるザクースカです。日本のトマトはものすごく美味しいので、最近よく食べています。トマトを切って、塩をかけて、上にマヨネーズと混ぜたチーズをのせるだけです。ニンニクが好きな人は下ろしニンニクを加えてもいいですね!

 

④Рыбный суп (ルィブヌィ・スープ 魚のスープ)

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ロシアの魚スープです。鯛の頭を使って、スープを2リットル作ります。まず、大きい鍋に水を2リットル入れて、鯛の頭を40分ぐらい煮て、濃い出汁を作ります。頭を取り出して、細かく切ったニンジンとジャガイモを入れて、20分ぐらい煮ます。鯛の頭から肉を取って、焼いた玉ねぎと一緒にスープに加えて、さらに10分ぐらい煮ます。最後に塩コショウ加えて、出来上がりです!食べるときは、下ろしニンニク、青ネギとサワークリーム(またはマヨネーズ)を加えたら美味しいです。

 

今回の記事はこれで以上です!

最後まで読んでくれてありがとうございました!

 

文責:ティナ

 

*今日のロシア語*

мясо(ミャーサ)

 意味:肉

кабачок(カバチョック)

 意味:ズッキーニ(のような野菜)

рыбный суп (ルィブヌィ スープ)

 意味:魚のスープ