東京外国語大学ロシアサークルЛЮБОВЬ(リュボーフィ)のブログ

「未知なる魅惑の国」であるロシアならではの文化から、留学や旅行のこと、東京外国語大学でのキャンパスライフのことまで。このブログでは、東京外国語大学のロシアが大好きな学生たちが様々なテーマに沿って日替わりで記事を書いていきます。ЛЮБОВЬ(リュボーフィ)とは、ロシア語で「愛」を意味します。

私がロシア語を選んだ理由

こんにちは!東京外国語大学ロシア語科の川又です。

いよいよ新学期ですね!

今年度からまさかの3年生になってしまうらしいです。時が経つのは本当に早いですね…。
ゼミが始まったり就活・インターン(??)が始まったりと忙しい1年になりそうです。

今回のブログのテーマは「私がロシア語を選んだ理由」です。

私がロシア語を学びたいと思ったきっかけは、高校1年生の冬、YouTubeでロシア国歌をたまたま聴いた時でした。確か12月の上旬だったと思います。ちなみにサティ・カザノヴァさんが歌っている、こちらの動画です。

 

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ソ連国歌の勇ましさに惚れてロシア語を始めたという人(上坂すみれさんもそうですね!)も多くいますが、私は勇ましさというよりもこの人のような繊細な発音に憧れてロシア語を学びたいと思いました。

 

この動画は例の「デェェェェン!」ではなく、前奏も繊細な感じのピアノで始まります。
でもメロディーはどちらも共通してかっこいいですよね!(ロシア国歌とソ連国歌は歌詞が違うだけでメロディーは一緒です。)

また、ありがたいことにこの動画にはロシア語歌詞、そのカタカナ表記、そして日本語訳がつけられています。ロシア国歌のサビに登場する歌詞
«Славься отечество, наше свободное» の «отечество»の部分につけられているカタカナ表記が「アチェチェストヴァ」となっていて、「文字は違うのにどっちも同じカタカナ表記ってどういうことだよ」とツッコみたくなった記憶があります。

ロシア語を勉強してる方は違いがお分かりだと思います…。ちなみに私は軟音化したтの音が結構好きだったりします。

 

ちなみに、文字を覚える際は「アー、ベー、ヴェー…」という文字の名称ではなく、実際に単語の中でどのように発音されるのかを優先して覚えた方がいい気がします(ロシア語を読もうとすると音価ではなく文字の名前が出てきちゃう父を持った娘より。父は「何か新しいことがしたい」と言ってYouTubeの動画を見ながら少しだけロシア語を勉強しています)。

 

ちょっと話が逸れた気がしますが…

ロシア国歌を聴いたのをきっかけに、どんどん関連動画として出てくるロシア語の歌(ソ連軍歌、民謡、ソ連時代のバラードっぽい映画音楽など)を聴いて、頻繁に出てくる単語なら意味もわかるようになってきました。

 

ソ連軍歌といえば、もちろんロシア軍所属のアレクサンドロフ・アンサンブル(赤軍合唱団の一つ)ですよね。私もよく聴いていました。

しかし、2016年12月25日、アレクサンドロフ・アンサンブルのメンバー64人を含む92人を乗せた飛行機が黒海へ墜落し、合唱団はほぼ全滅しました。

事故が起こる前の最後の公演がこちらだそうです。

 

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私がソ連軍歌にハマった直後のこの事故だったので、当時はかなりショックを受けました。今ではメンバーの大半を改めた新生アレクサンドロフ・アンサンブルが活動しています!

 

以下は外大受験に至る道のりをお話しします。

 

高2の夏休みに上智大学のオープンキャンパスに参加し、「上智のロシア語学科を目指してみるか…」と思ったんですよね。それまでは上智なんて私には絶対無理だ…と思っていたのですが、オープンキャンパスに行ってお話を聞いたり実際にキャンパスを歩いてみると、勉強のモチベーションが生まれました(あるある)。

 

そして月日は流れ、確か担任の先生のアドバイスから、高3の6月ごろには外大を目指すことになっていました。7月のオープンキャンパス、そして夏休みに受けたオープンアカデミーのロシア語の初級の授業を通し、やっと受験を頑張るぞ!という気分になりました。オープンアカデミーの際には武蔵境に住んでいるひいおばあちゃんの家に泊めてもらったのですが、その時に「勉強頑張ってね」と3万円をもらったのが一番の決め手でしたね(笑)

 

ただ、何しろ数学の模試で14点を取るような出来の悪い子だったので、数学の教科書を開くだけで嫌になって現実逃避のためにロシア語を少しだけやったりしていました。10月にはオープンアカデミーが始まる前に申し込んでいたロシア語検定4級を受けて合格しました。
ここで思い出したのですが、「もう受験やめてロシア語ガチろう」とか考えて、日本の国立大学に行くよりウラジオストクの極東連邦大学(のロシア語学習センター)に行ったほうが学費安いじゃん!と思っていろいろ資料を請求したりしていました(完全に現実逃避ですね(笑))。

 

結局、苦手だった数学もセンターではほぼ過去最高点を叩き出し(それでも平均点にすら届いていない)、無事に外大に合格しました。

大学で外国語だけやっても将来に繋がらない…と嘆く人も多いのですが(もちろん外国語だけでなく、法学、経済、文化研究、ビジネス、文学の授業も外大では取ることができますよ!)、私は私にとって楽しいことをやるつもりでこの大学に来たからいいのです。そこまで勉強を頑張れていないのにこんなこと言うのもなんですが、ロシア語をやらない私の人生は考えられなかったと思います。

それでも看護の専門学校に通っている高校時代の友人と話したりすると「仕事に直結するのいいな…」とか思ってしまいます。でも楽しいからいいのです…。人生少しでもハッピーなことを見つけながら生きるのがいいと思います。


さて、「私がロシア語を選んだ理由」というテーマの性格から完全に自分語りにはなってしまったのですが、自分自身でもどんな経緯でこの大学に来たのか久しぶりにちゃんと思い出すことができました。もっとちゃんと勉強を頑張るべきな気がしてきました(笑)

 

まとめ方がわからなくなってしまったのですが、生徒の皆さんも、学生の皆さんも、社会人の皆さんも、小さな幸せを見つけながらこれからやってくる季節を楽しみましょう!

 

文責:川又

 

*今日のロシア語* 

причина(プリチーナ)

 意味:理由、原因

Гимн России(ギームン ラスィー)

 意味:ロシア国歌