東京外国語大学ロシアサークルЛЮБОВЬ(リュボーフィ)のブログ

「未知なる魅惑の国」であるロシアならではの文化から、留学や旅行のこと、東京外国語大学でのキャンパスライフのことまで。このブログでは、東京外国語大学のロシアが大好きな学生たちが様々なテーマに沿って日替わりで記事を書いていきます。ЛЮБОВЬ(リュボーフィ)とは、ロシア語で「愛」を意味します。

外語祭でピロシキ班を担当した思い出(改善と失敗)

こんにちは!3年の川又です。

11/23、外語祭最終日に上演されたロシア語劇『桜の園』は大成功に終わりましたね!

私も会場へ足を運んで2年生の演技を楽しみました。2年生の秋にあれほどのものが作れるというのはやはりすごい…。

…つまり外語祭期間も終わって今日から通常の授業が再開した訳なのですが、「外語祭の思い出」というテーマで今日もブログを書かせてもらいます…(笑)

 

外語祭では例年、1年生が専攻地域の伝統料理やドリンクを提供する料理店を、2年生は自分たちの専攻語で劇を上演する語劇をやっています。↓こちらの記事も是非!


さて、私は1年生の時に語科で開いたロシア料理店で「料理班(幹部)」を担当した時の経験談(失敗談)をお話しします。

 

2019年度外語祭、私たちが1年生の頃の外語祭では、ボルシチピロシキウォッカ、そしてデザートとして「ガチョウの水かき(гусиные лапки)」と呼ばれるカッテージチーズを使ったお菓子を用意していました。その中でも私はピロシキ担当だったので、おいしいピロシキを作るのに専念していました☺︎

外語祭があるのは11月下旬ですが、春学期の授業が終わった8月くらいから既に「試作会」を開始していました。各料理の担当者で実際に料理を作ってみながら材料や手順などを決定していく会です。ピロシキ班は全員で15人ほどいましたが、大学近くの公民館を借りて、毎回5〜6人くらいで行っていました。

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こちらが試作会1回目で完成したピロシキ。クリームパンみたいな形のがあったり、きれいにまん丸になってるのがあったり。第1回目の試作会では包み方を把握しないまま思いのままに包んでもらっていました(笑)ひき肉とキャベツと玉ねぎが入っていて、味はとても美味しかったです!

しかし、外語祭で売り物として売るためにはもう少し改良が必要では?とみなさんも思うのではないでしょうか…。

 

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そしてこちらが試作会2回目のピロシキ。前回の試作会では、生地を薄くしすぎて破けてしまい具が飛び出してくる…という事件があったので、生地の厚さと大きさをなんとなく統一して再チャレンジしてみました。しかし、今度はちゃんと生地同士がくっつかずにぱかんと開いてしまいました…。やはり包み方に原因があるのでは…?

 

 

そんな時、府中のロシア料理店「ペーチカ」さんから、なんと料理店の出店に協力してくださるとの申し出が…!

ペーチカはロシア人夫妻が営んでいるロシア料理店です。そんなお店へ、ボルシチ班が試作会で作ったボルシチを持って行って試食してもらったという情報が入ってきました。

ならピロシキ班も!というわけで、ピロシキ担当の幹部だった私ともう1人の女の子の2人でピロシキを作り、できたてのをペーチカさんへ持って行きました。

 

なんと、味はとても美味しいとの言葉をいただきました😋

そして、形の統一がやはり不安だったので、アドバイスをいただきました。普段お店でピロシキを作るときに使っている生地を使って包み方を実演してくれました。手際の良さが職人技すぎて一目見ただけでは脳が追いつかず(笑)、ゆっくりバージョンも見せてもらいました。

さらに、サービスでこけももジュースと、包み方を教えてもらったときの生地をパンケーキ状にして焼いて、蜂蜜とスメタナをかけたものまでいただきました!とっても美味しかったです。そんな優しいご夫妻のお店へ、是非足を運んでみてください!

 

包み方を教えてもらった後、家に戻って忘れないうちに再びピロシキを作りました。1日に2回もピロシキを作ったということですね…(笑)でも飽きないくらい美味しい!

 

 

そして外語祭当日。(ピロシキ班の人に文字と動画で包み方を説明はしたものの、ペーチカさんへ行った後試作会をする時間がなかったのです…)

改善後の包み方がこちらです。

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きれいなねじねじが生まれています!みんなとても上手に包んでくれました!

残念ながら揚げあがったピロシキの写真はありません…。が、このように包んだものを店頭に持ってきて販売の直前に揚げる、という手順だったので、あつあつのピロシキを提供できていました。

特に2年前の外語祭期間はとても寒かったということもあり、ロシア料理店のピロシキやボルシチは大人気でした😄

 

 

しかし、そこで新たな事件が発生してしまいました。

私は大体ずっと材料を切ったり包んだりする作業場にいたのですが、実際に料理を提供しているお店の方から「ピロシキ供給が間に合ってない!」と言われるままにほいほい用意していたら、次の日以降に使う予定だった生地まで使ってしまったのです。

業務用の生地なので、Amazonのように「次の日には届く!」というわけにはいかず、料理店を閉めた後何人かで残ってお葬式状態になりながら考えていました。

ありがたいことにピロシキ班の別の子が、「大学近くにあるパン屋さんで生地をもらってきてはどうか」という案を思いつき、交渉までしてきてくれました。

 

そして、無事に生地を受け取ることができました…!あの時は本当に割とパニックだったので、本当に感謝です。

なくなったら作る、というのを惰性でやってはいけないのだなと気付きました(当たり前なのですが)。わざわざ遠方から来てくれたかもしれないお客さんに「なんだ売り切れか」と残念な気持ちになってほしくなかったという気持ちもあったのかもしれません。

 

さらに、ピロシキを作るのに人手が足りなくなり、ボルシチ班の人を召集しなければいけない事態にも陥っていました。ピロシキ班にしても、事前に考えていたシフトが崩壊していたのに善意で手伝ってくれたみなさんにも感謝です。

 

…色々とありましたが、これで5日間の料理店を無事に終えることができました。

最終日の午後に、私は疲労のせいで(?)体調を崩し先に家に帰ったためフィナーレの花火を見ることができなかったのですが、最終日まで頑張れてよかったです(笑)

 

 

文責:川又

 

今日のロシア語

пирожок(ピラジョーク)

意味:1つのピロシキ

пирожки(ピラシュキー)

意味:2つ以上のピロシキ