東京外国語大学ロシアサークルЛЮБОВЬ(リュボーフィ)のブログ

「未知なる魅惑の国」であるロシアならではの文化から、留学や旅行のこと、東京外国語大学でのキャンパスライフのことまで。このブログでは、東京外国語大学のロシアが大好きな学生たちが様々なテーマに沿って日替わりで記事を書いていきます。ЛЮБОВЬ(リュボーフィ)とは、ロシア語で「愛」を意味します。

ロシア語を選んで残念だったなんて言わせない−大学4年生の一年間を振り返る−

こんにちは、ロシア語科4年のりおです(^_^)

今回のテーマは「今年一年の思い出」ということで、大学4年生の一年間を振り返ろうと思います。まるまる自分語りになってしまいますが、進路に迷っている誰かの役に立つかもしれないと信じて、飾らず本音ベースで綴ります。

 

春学期

4年生の春学期は、大学4年間で一番慌ただしく、なにか結果を残そうと必死になっていた時期だったと思います。

4月初めの頃、「大学院に行きたい」と指導教員の先生に告げました。じつは、この言葉を発したときに院進を決意したようなもので、心の中では自分の進路について大きな葛藤を抱えていました。というのも、私はもともと院進せずに学部を出てすぐ就職する予定でいました。大学院を考え始めたのは、学部中にコロナの影響で長期留学が叶わなかったことをきっかけに、大学院で研究留学をすることに興味を持ち始めていたからです。さらに正直に打ち明けると、この情勢で大学生のうちにやりたかったこと(特に留学)が達成できず、このまま就職するにはあまり気が乗らなかったという理由もあります…(笑) それでも自分で院進を決めたからには研究に打ち込みたいので、院試の準備をしながら自分の気持ちを意識的に切り替えていました。こんな私でも指導教員のおかげで大学院入試には無事に合格することができたので、支えてくれた家族や先生には本当に感謝しています。

 

もう一つ同じ時期に頑張っていたのは、ロシアの大学のオンライン留学です。平日の夕方以降、外大の授業と並行してロシア語の授業を受けていました。授業内容はやや難しく、ちょうど院試準備の時期とも重なっていたので、この時は精神的・体力的にきつかった覚えがあります…(笑) どうしても気持ちが追いつかず、授業を休んで休息をとったこともありました。今振り返れば留学先の先生にもたくさん気遣ってもらっていたと思います。ロシア語学習に関しては決して得意なほうではなくコンプレックスもありましたが、ちょうどオンライン留学の終わりに参加したロシア語作文コンクールで入賞で優勝できたことで少し安心できました。成果を出すことにこだわりすぎると疲れてしまいますが、たまにこのような機会に認めてもらえるとモチベーションが上がりますね。

 

他にも、息抜きとして(?)ロシアサークルの運営や卒論に向けた資料収集にも取り組んでいました。私は物事の優先順位をつけるのが苦手でなんでも全力でやりたいと思ってしまうタイプなので、燃料が切れて空を見上げることも多々ありました(笑) そんなときは「こんなに難しい状況でも頑張ってる私は偉い!」と自分を褒めて鼓舞していました。懐かしい…。

 

夏休み

怒涛の勢いで駆け抜けた春学期が終わり、夏休みはいろんなことを調整する時期になりました。自動車学校に通ったり、ロシア料理屋さんのアルバイトを頑張ったり…4年生にもなって今更ですが、ごく普通の大学生の夏休みでしたね(笑)

 

さらっと夏休みの2ヶ月半を振り返ってみます。

7月は日露交流事業のロシア・ミッションに挑戦し、選抜を通過して本企画の準備をしていました。本来はモスクワとペテルブルクに行ってロシア人学生と両国の政治や経済について議論したり一緒に観光したりすることができるのですが、残念ながらコロナの影響で渡航中止になってしまいました。この時はすでに留学中止を経験してメンタルが強化されたのか、まあこういうこともあるよねと割り切れていました(笑)

8月は、初めてロシア語検定ТРКИ(ロシア連邦教育科学省認定)を受験しました。結果はやや惜しくも不合格でした(笑) 私が受けた第二レベルはロシア語専攻4年生にとってはそれほど困難なレベルではないはずなので少し悔しい気持ちもありますが、当時は勉強不足だとわかっていたのでまあ落ちるよねというのが正直なところです。自分の今の実力を受け止めて、ゆっくりですが上達していきたいです。

9月頃からは卒論に向けて先行研究を調べたり、ほんのちょっとだけ書き始めたりしていました。春頃には執筆テーマをロシア現代美術と決めていたので、動き出しはまずまずだったと思います。

 

秋学期

秋学期は、なんといっても卒論執筆に没頭した時期でした。初めはまずまずだったのに、思うように資料が集まらなかったり、自分の論理構築が甘いことがわかったりして結構苦労しました(泣) 外大生のくせにロシア語や英語の外国語文献をフルに使えなかったことなど反省点も多いですが、初めての論文を期限内に出せたということで、自分の中では合格点にしています。大学院ではもっと入念に準備して頑張りたい…。

 

また、10月にはロシア語検定(東京ロシア語学院主催)を受験しました。この時は、前の年に受けて落ちていた2級に合格することができました! たくさん過去問を解いて準備していたので、素直に嬉しかったです。ちなみに併願していた1級はしっかり落ちました(笑)

 

このようにして、秋学期もなんだかバタバタしているうちに終わってしまいました。4年生にもなって履修は必修を何コマか残していたので、これを落とすと卒業できないぞ…と思うと常に緊張感がありました(笑) 計画性がないのも今後の課題点ですね。

 

冬休み

私は冬休みから就活を始めることを以前から決めていたので、この時期は就活関係を中心に自分の将来について考えていました。私と同じ卒業年度で就活を始めている人が周りにいなかったので、SNSを通じて就活友達を作ったりしていました。すると上には上がいるもので、学部1年生の時から就活を始めているハイスペックな人はいくらでもいるんです。顔も名前も知らない他の人と自分を比べて、勝手に焦ったりしていました(笑) 馬鹿だな〜。

 

ここ2,3年を振り返ると、とことんコロナに振り回されたなというのが正直なところで、外大に入る一番の目的だった留学を叶えられなくて本当に悔しいです。ここで切り替えられるかが大事だと頭ではわかっていても、やっぱり心がついていけなくて、自分の諦めの悪さを呪いたくなります…。今回のウクライナ侵攻に関しても、まだ頭の整理ができていません。きっと多くの方と同じように、毎日ニュースを見て悲しい気持ちになっていました。ゆっくり休んだというよりはずっと悩んだ冬休みになってしまいました。

 

 

以上、ハッピーエンドでもない上にあまり綺麗に閉められず残念ですが、ざっと本音で一年間の振り返りをしてみました。思い通りにいかないことも多かったですが、それでも諦めず辛抱できたことはまあ良かったのかなと思います。今はとても難しく悲しい情勢ですが、私は外大ロシア語科を選んだこと、ロシア語を学んだことは決して後悔していません。ロシア語を学んでできたロシア語話者の友達も同じロシア語学習者の友達も、すてきなロシアの文化に触れた時間も私の中で大切な宝物になりました。

 

これからも何度も難しい選択に迫られることはあると思いますが、どんな道を選んでも自分の力で正解にしてやるという気持ちを持って頑張りたいと思います。

今回で卒業前最後の記事になりました。これまで読んでくださった皆さん、ありがとうございました!

 

文責:りお

 

今日のロシア語

сокровище(サクローヴィシェ)意味:宝