東京外国語大学ロシアサークルЛЮБОВЬ(リュボーフィ)のブログ

「未知なる魅惑の国」であるロシアならではの文化から、留学や旅行のこと、東京外国語大学でのキャンパスライフのことまで。このブログでは、東京外国語大学のロシアが大好きな学生たちが様々なテーマに沿って日替わりで記事を書いていきます。ЛЮБОВЬ(リュボーフィ)とは、ロシア語で「愛」を意味します。

ロシアの魔よけやお守り、迷信

 

 

Здравствуйте!(ズドラーストヴィチェ:こんにちは) りんです

 

節分には豆をまいて鬼を追い払いますよね?

豆のほかにも桃には霊力が宿っているとされたり葬式返りの人には塩をまいたり、吸血鬼にはニンニクだったり…魔よけの信心やおまじないって色々ありますよね。

じゃあロシアではどんな魔よけや迷信の風習があるのかも気になりませんか?気になるんですよね。

 

お守り талисман(タリスマン)

 

タリスマンは宗教的・魔術的な力の込められたオブジェクトで魔よけの効力を持つと信じられています。大きさもお守りサイズで携帯に適しているようですね。Талисманは広義のお守りを意味しトルコや中国など外国のお守りもこれにあたるようです。ロシア語ではほかにамулет (アムリェート)やоберег(オーベレク)といった言葉があり、これが迷信的な意味を持つ魔よけのアクセサリーを表すようです。

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18世紀ごろのタリスマン

日本の鬼に近い? Чёрт(チョルト)

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チョルトのイメージ

チョルトはロシア語で悪魔を表す言葉です。キリスト教的な悪魔という意味も持ちますが同時に民間信仰の中に息づく存在でもあります。

邪悪な存在でもある一方人間にこき使われたりからかわれたりするコミカルな面も持っていてその性格は様々。彼らのことをうたった小話や詩歌が無数に残されています。人間の左側に潜んでいるとされていて、子どもについて良いことを言われた親の中には魔よけのために左肩越しへ唾を吐くまねをする人もいるそうです。子どもがほめられると逆に悪いことが起こってしまうという考え方でしょうか。

彼らは当然目に見えませんが多く絵に描かれ、チョルトと共に生きることをうたう言葉もあるなど、ロシアの人々は左側の隣人を長く意識して生活してきたようです。一概に悪とも善とも決めつけられないことも合わせると妖怪や精霊、鬼のような存在に思えてきますね。

 

皆さんの左側にもチョルトがいるかもしれませんね。

 

今日のロシア語

талисман(タリスマン):お守り

文責 りん

画像:

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:OHM_-_Breverl.jpg#/media/Файл:OHM_-_Breverl.jpg

Как выглядит чертик — Ловись рыбка (shelbymiguel.com)