東京外国語大学ロシアサークルЛЮБОВЬ(リュボーフィ)のブログ

「未知なる魅惑の国」であるロシアならではの文化から、留学や旅行のこと、東京外国語大学でのキャンパスライフのことまで。このブログでは、東京外国語大学のロシアが大好きな学生たちが様々なテーマに沿って日替わりで記事を書いていきます。ЛЮБОВЬ(リュボーフィ)とは、ロシア語で「愛」を意味します。

【恐怖】背筋が凍る…!?ロシアにまつわる都市伝説5選

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みなさんこんにちは!東京外大ロシア語科4年のりおです☺️

 

今週のリュボーフィのブログテーマは「ひんやりロシア」(五感を使ってひんやりするロシアを感じよう)!ということで、今回はひんやりを通り越してゾクゾクが止まらない!?ロシアの恐怖系都市伝説を調べてまとめてみました!

一緒にゾクッと体験をしてみましょう😂(やや怖い内容も掲載しているので、心臓の弱い方は閲覧注意です!)

 

① ソ連とアメリカの権力争いに利用されたテトリス

ゾッとレベル:★☆☆☆☆

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誰もが一度はプレイしたことがあるであろう「テトリス」がロシア発のゲームであることは知っている人も多いかと思います!ソ連の科学者アレクセイ・パジトノフらが1980年代前半に教育用ソフトウェアとして開発した、ごくシンプルなパズルゲームです。

テトリスの開発以降、実はこのゲームにハマりすぎたあまり中毒症状が現れる人がロシア国内で続出しました。アメリカ率いる西側とソ連率いる東側がバチバチに対立していた当時、ソ連当局はテトリスの中毒性を利用して西側の生産性を落とそうとしていた…との噂があります。世界的にゲームが大流行したのちも、テトリスのゲームライセンス獲得による莫大な利益を狙って様々な企業が争っていました(そのうちの一つが任天堂です)。

世界中の人々から愛されるゲームの背景に大人たちの汚い目論見があったとは、少々ひやっとしますね…(笑)

 

 

② 40年以上謎の放送を続ける無人ラジオ局

ゾッとレベル:★★☆☆☆

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ロシアには、1970年代後半から40年以上もの間、24時間365日ずーっと不可解なノイズ音を流し続ける幽霊ラジオ局があるそうです…。「UVB-76」や「The Buzzer」と呼ばれるこのラジオの放送元はサンクトペテルブルク近郊の沼地のどこかという説が有力で、その目的は分かっていません。せっかくなので実際に放送音源を聞いてみましょう。

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うーん、よくわからない…。けどなんか怖い…。

実はこの無人ラジオ放送は世界的に最も有名な都市伝説の一つだそうで、「ロシア軍の暗号通信なのではないか」「ロシア政府が宇宙人と交信しているのではないか」…など様々な憶測が飛び交っています。さらには「このブザー音が途切れたときがロシアが世界に核ミサイルを発射する合図だ」という説もあります(笑) 仮説の信憑性は低いですが、だんだん都市伝説っぽくなってきましたね!

 

 

③ バイカル湖に眠る25万人の凍死死体

ゾッとレベル:★★★☆☆

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シベリアにある広大で世界一深い湖・バイカル湖には、なんと25万もの人々の死体が沈んでいるとの都市伝説があります…。時は今から100年以上前の1917年、帝政ロシアで革命が起きてロマノフ王朝は崩壊しました。新政権を握ったソビエト政府の革命軍(赤軍)と、ロシア国内で帝政ロシアの復活を目指す白軍との激しい戦いが起こっていた頃、窮地に追い込まれた白軍とその家族や貴族たち総勢約125万人はシベリアの奥地へと逃げようとします。イルクーツクに辿り着いた時にはすでに約100万人が亡くなり、残った25万人は冬の凍ったバイカル湖を横断しようとしました。しかし激しい猛吹雪と寒波で気温は氷点下70度まで下がり、湖上で一人残らず全員が死に絶えてしまった…という噂です。

125万人が一斉に逃亡したなんて本当なのか怪しい気がしますが、悲しい都市伝説の一つですね。

 

 

④ 雪山で遭難した大学生9人の不審死

ゾッとレベル:★★★★☆

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1959年、真冬のウラル山脈で登山をしていた若いロシア人の男女9人が遭難し、全員が後日死体となって発見されたというこの恐ろしい事件は、ディアトロフ峠事件と呼ばれています。実際に起こったこの事件の不可解な点は、当時氷点下30度の中で服や下着を身につけていない遺体や放射能に汚染された遺体があったことです。あまりにも矛盾の多い現場状況ですが、当時の捜査機関は彼らの死因を「未知の自然な力」によるものとし、ソ連当局はそれ以降口を閉ざしました…。ソ連という秘密主義の国で発生した衝撃的な事件は世界中で話題となり、今日に至るまでさまざまな陰謀論が囁かれたのでした。

 

実は、最新の調査によって9人は特殊な雪崩現象に巻き込まれた可能性が高いことが判明しましたが、エイリアンによる誘拐説や原住民による襲撃説まで、笑ってしまうようなトンデモ仮説が生まれています(笑) 人間の想像力はすごいですね。この事件も興味のある方は是非詳細を調べてみてください!

 

 

⑤ 人体実験により2週間眠らなかった男

ゾッとレベル:★★★★★

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このロシアの睡眠実験は都市伝説界隈ではかなり有名なものなので、知っている方も多いのではないでしょうか?

人体実験が盛んに行われていた1940年代のソ連。ガス室に閉じ込められ、興奮剤によって眠ることができない状態にさせられた五人の囚人は、実験が終われば釈放してもらうことを条件に「人は眠らないとどうなるのか」を検証する実験に参加させられていたのです。

被験者たちは最初の数日間は通常通り振舞っていたものの、5日が経過すると重度の偏執病の症状が現れ、さらに9日目には被験者の一人が叫び声をあげて声帯を壊してしまいました。実験を開始して15日目、研究者が興奮剤の供給をやめてガス室の扉を開けようとすると…(この後の経過はあまりにも怖いので割愛します!気になる方は調べてみてください)。

 

実はこの都市伝説…作り話なんです!逆になんか安心です(笑)

しかしこのフェイクストーリーが作られた背景には、当時のソ連で実際に動物実験が行われていたり、不眠でも戦場で戦える兵士を薬によって作ろうとしていたり…という恐ろしい事実があります。そう考えるとやはりゾッとしてしまいますね。

 

 

さて、今回はロシアにまつわる5つの都市伝説を紹介しましたが、ひんやり…どころではなく、恐怖のあまり震え上がってしまうレベルのものもありましたね。ロシアはなんとなく怖くてミステリアスな国というイメージのせいか、さまざまな都市伝説が誕生しやすい気がしています(笑) 楽しんで読んでくださったのなら幸いです😁

 

それではまた!

 

文責:りお

 

*今日のロシア語*

городская легенда(ガラツカーヤ リゲーンダ)

意味:都市伝説

ужасный(ウジャースヌィー)

意味:恐ろしい、苦しい、ひどい

 

《参考》全て最終閲覧:2021年9月22日

・Gigazine「世界的パズルゲーム「テトリス」の知られざる歴史とは?」

https://gigazine.net/news/20180205-story-of-tetris/

・ロシアビヨンド「UVB-76の謎めいた信号の意味」

https://jp.rbth.com/science/2017/08/14/821822

・カラパイア 不思議と謎の大冒険「凍死した数十万人の魂が眠る。バイカル湖にまつわる悲劇の都市伝説(ロシア)」

https://karapaia.com/archives/52036037.html

・NIKKEI STYLE 「9人怪死「ディアトロフ峠事件」 科学が迫る真相」

https://style.nikkei.com/article/DGXMZO68742440S1A200C2000000/

・Wikipedia「ロシア睡眠実験

https://ja.wikipedia.org/wiki/ロシア睡眠実験