東京外国語大学ロシアサークルЛЮБОВЬ(リュボーフィ)のブログ

「未知なる魅惑の国」であるロシアならではの文化から、留学や旅行のこと、東京外国語大学でのキャンパスライフのことまで。このブログでは、東京外国語大学のロシアが大好きな学生たちが様々なテーマに沿って日替わりで記事を書いていきます。ЛЮБОВЬ(リュボーフィ)とは、ロシア語で「愛」を意味します。

東京外大生にインタビュー!第12弾【ベンガル語科編】〈前編〉

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ベンガル語科 ほのかさんへのインタビュー

 

こんにちは!国際社会学部ロシア地域専攻3年(新4年)のRです。

 

3月から、「外大生にインタビュー!」企画の第二弾が始まります!!

前回(昨年10月)の第一弾では、主にロシアと関連の深い地域を中心に他語科の外大生にインタビューを行いました。今回はアジア地域を中心に、さまざまな語科の外大生からお話を伺っていきます!

第二弾の一発目はベンガル語科です!皆さま是非お楽しみください。

 

ほのかさんについて 東京外国語大学国際社会学部南アジア地域ベンガル語専攻3年。ゼミは文化人類学のゼミに所属。国際協力に興味があり、ボランティアサークルやバングラデシュ関連のインターンに参加するなど、積極的に自分のやりたい世界へ飛び込んでいっている方です!私(R)の部活の元同期で、今回インタビューをお願いしました。

 

ベンガル語科について

東京外国語大学のベンガル語科は、日本で唯一ベンガル語が学べる大学の専攻。語科の人数は十数名ほど。ベンガル語はバングラデシュとインドの西ベンガル州で用いられている言語で、バングラデシュでは国語に、インドでは州レベルの公用語に指定されている。話者数は2~3億人ほど。

 

【大学生活】 

―外大に入ろうと思ったきっかけや、語科を選んだ理由は?

東京の国立大学で、国際協力に関われそうな大学を探していて。国際協力をするのに相手国の言語を話せないのはダメだ!と思っていたから、国際協力について学びつつ、言語も学べる外大が魅力的に見えた!初めはアラビア語科志望だったけれど、アラビア語科はレベルが高くて厳しそうだったのと、受験直前にテレビでたまたまバングラデシュについてのドキュメンタリーを見て運命を感じたという出来事があって、ベンガル語科に変えたんだ。

 

―なるほど!偶然の出会いって素敵だね。実際にベンガル語科に入学してどうだった?語科の雰囲気は?

そこまで入学後にギャップを感じたりすることはなかったかな。語科の雰囲気は、私の学年は落ち着いている感じ。でも代によってけっこう違うよ。

 

―ベンガル語科に入って良かったことは?

まず、ベンガル語を学べる大学が日本で外大しかないっていうのが大きいかな。だから、大使館に招いてもらって大使のお話を聞くことができたり、ベンガル語の教科書(ニューエクスプレス)の著者本人からベンガル語を学ぶことができたりと、すごく貴重な経験がたくさん積める!

あとは、コルカタに行った時にベンガル語を話したら現地の人がものすごく喜んでくれて、それがとても嬉しかった!

 

―逆にベンガル語科に入って大変だったことはある?

日本語の辞書がないことかな。英語の辞書を使うんだけど、それが古くて、現地で今実際に使われている単語とは結構違うみたい…。実際、現地に行ったら辞書になかった言葉がたくさん使われてた。ベンガル語に対応している英単語も難しい単語が多くて苦労する!あと、ベンガル語はすごくたくさんの意味を持つ単語が多くて、辞書を引いてもよく分からないこともある(泣)

 

―辞書を引いても分からないのは大変だ…。外大では、ベンガル語の勉強はどんな感じで進むの?

一年生の時に一通り文法を学んで、それ以降は会話だったり講読だったり。ベンガル語は日本語と同じような語順だし、分かりやすいよ!単語を並べておけば結構なんとかなる(笑)あと、二年生のネイティブの授業では、外語祭でやる語劇の練習をやったりもする!

 

―語劇の練習を授業でやるんだ!いいね。文法が簡単なのは羨ましい…(ロシア語は難しい)。ベンガル語の授業とか、南アジア地域に関連する授業で面白かったものはある?

雑談がとっても面白い先生がいて好きだったんだけど、外大から離れてしまった…(泣)

あとは、ネイティブの先生の授業を受けていると突然「インド的」な風習を感じられることがあって、そういう意味で面白かったかな。以前、授業中に先生が学生の机に置いてあった水を突然飲み始めたことがあって、その時はすごくびっくりしたんだけど、コルカタに行ったら現地の人たちがごく普通に水をシェアしていて、「なるほど~」って思った。お店にも、すごく大きい水筒みたいなのがドンって置いてあって、それをみんなが自由に飲んでるの!インドでは飲み水が貴重だから、「水はみんなのもの」っていう意識がすごく強いみたい。それ以降も時々先生が学生の水を飲むことはあるけど、今ではもうみんな慣れた(笑)

 

―最初は本当にびっくりしそうだけど、実際に現地で文化の違いを感じたら慣れそうだね。

他に外大の授業で、ベンガル地域と関係なく面白かったものはある?

国際社会学部の授業で国際協力に関する授業があってすごく面白かったんだけど、これも先生が退官されてしまった…。

 

―それは残念…。ゼミではどんなことを勉強しているの?

私が入っているのは語科ゼミ(語科の学生が多く在籍する、専攻地域についてより深く学ぶゼミ)ではなくて文化人類学のゼミなんだけど、3年の春学期は文化人類学の研究の基礎としてフィールドワークの方法について学んで、秋学期はゼミ生がそれぞれ自分の興味のあることについて発表したよ。私のゼミには色んな語科の人が在籍していて、かつ皆の興味がバラバラなので、「そこに注目するんだ!」みたいな発見が毎回できてとっても面白かった!「マツコの知らない世界」を見ているような感覚。みんなの興味の対象がすごくニッチで。

 

―そうなんだ!面白そう~!ちなみに卒論のテーマについては何か考えてる?

ベンガル地域の屋台について、フィールドワークをして書きたかったけど、コロナでどうなるか分からないから模索中!

 

 

―バングラデシュやインドに関わることについて、何かサークルやボランティアなどで活動してる?

バングラデシュの国際協力に関するインターンに参加してる!今は現地に行けない代わりに、国際協力についてのワークショップをオンラインで開いたりしているよ。国際協力の経験から、そのマインドや手法を日本の中でも活かせないかなって。

 

―いいね!将来の夢や考えている進路はある?

教育系、福祉系、国際協力系の仕事に就きたいなと思っているけど、まだはっきりとは決まってない。あとは、コルカタに行った時に見た屋台みたいな小さなお店を経営したいなっていうのが将来の夢、というか野望として?あるかな。

 

―素敵な夢!ちなみに、ベンガル語科の人たちはどんな進路に進む人が多い?

バングラデシュに関係のある会社に就職する先輩もいるけど、ベンガルとは関係ない進路を選ぶ先輩の方が多いと思う。

   

☆次回!ベンガル語科後編!

現地で印象に残った屋台とは?留学体験について!

「アジアで一番貧しい国」からの脱却。バングラデシュの今!

 

文責:R

(インタビュー実施日:2021年2月13日)

 

↓後編はこちらよりどうぞ 

tufs-russialove.hatenablog.com