東京外国語大学ロシアサークルЛЮБОВЬ(リュボーフィ)のブログ

「未知なる魅惑の国」であるロシアならではの文化から、留学や旅行のこと、東京外国語大学でのキャンパスライフのことまで。このブログでは、東京外国語大学のロシアが大好きな学生たちが様々なテーマに沿って日替わりで記事を書いていきます。ЛЮБОВЬ(リュボーフィ)とは、ロシア語で「愛」を意味します。

ロシア語劇団コンツェルト団員インタビュー【おりいちゃん編】

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こんにちは!川又です。もう冬が近づいてきましたね。私は自転車通学なので、冷たい風を防ぐためにもう手袋をつけ始めてます。

さて、前回の記事を読んでくださった方はもうお分かりかと思いますが、現在「ロシア語劇団コンツェルト」とリュボーフィとのコラボ企画を実施中で、12月に行われる本公演の魅力をお届けしています!

今回は外大の言語文化学部1年生のおりいちゃんにインタビューをします!

実は私はコンツェルトのメンバーでもある(今年は役者ではないためあまり稽古には参加できていません…)ので、ちょっとだけ踏み込んだ質問をするかもしれません…。そこにも注目してみてくださいね。

 

【おりいちゃんについて】

東京外国語大学言語文化学部1年生。今年の春にロシア語専攻に入学し、コンツェルトにも入団!趣味はアニメを見ること。

 

コンツェルトに入ろうと思った理由は?

今まで演劇の経験はありませんでしたが、もともと演劇に興味はあったのと、せっかくロシア語科に入ったから発音などをもっと頑張れたらいいなと思っていたので、そのどちらも叶えることができそうだったコンツェルトに入団しました!

 

おお〜。確かにコンツェルトのメンバーが発音いい人が多いよね!

今年の本公演では役者をやるのかな?

役者をやります!主人公フェージャの友人アフレーモフと、フェージャには「やくざ者」と呼ばれていて、終盤に登場するアルテーミフの2役を演じます。アフレーモフは、フェージャが後ろ向きな性格であるのに対して、社交的で陽気なおじさんといった感じの性格です。アルテーミフはまだどんな人物なのかいまいち掴めていません。

 

直球な質問だけど、役者楽しい?

今回の私の役はセリフがそこまで多くないので、現時点では大変だという気持ちより楽しい!という気持ちの方が大きいです。

 

稽古はどんな感じで進んでいるのかな?演出家のみーじゃさんはどう?

普段の稽古はまず第一にストレッチから始まります。ストレッチが終わると演技の練習が始まりますが、今は戯曲の中盤あたりに入っていて、演出家のみーじゃ先輩(早稲田大学4年生、ロシア文学専攻)がここはこうした方がいいなどアドバイスをくれます。役者の意見も結構取り入れてくれていて、「どう思う?」などというやりとりを重ねながら稽古を進めていきます。

『生ける屍』の世界がもうみーじゃ先輩の頭の中で完成しているような感じで、迷うことなく的確な指示を出してくれます。

 

さすがみーじゃさん!稽古では発音練習もしてる?

自分が出演しない場面の稽古をやっている時は、空いている2、3年生の先輩が発音練習をつけてくださっていました。先輩はみんな発音がきれいで、私の同期のさのまるくん(外大の一年生。音声学を勉強中)もとっても発音が上手です。でも最近は自分の出る場面でなくても、仲間の演技を見て勉強することが多いです。

 

―なるほど。ネイティブの先生が来てくれないのは残念だけど、私の同期もみんな発音きれいだし、いい発音を伝授してくれている気がするよ。

今までのコンツェルトの公演で思い出深かったものはある?

7月に新人公演としてオンラインで配信した『タバコの害について』です。まず、人前で演劇をするのが初めてだったというのが一つの理由です。そして、あまりいい理由ではないのですが、本番でミスをしてしまったために心に残っているというのもありますね。セリフが途中で飛んでしまって。観ていた人からは「あまりわからなかった」とは言われるのですが、未だに恥ずかしくて本番の映像は観られていません(笑)。

 

―ミスしたら恥ずかしくて観られないのはわかる!

話は変わりますが、好きなロシアの文学作品はある?

高校の時にトルストイの『アンナ・カレーニナ』を読みました。ロシア語科を受験すると決めた後だったのですが、勉強が嫌になった時に「ロシア文学ならあまり罪悪感なく読めるな」と思って読んでいました(笑)。正直、この作品を「好き」と一概に言っていいのかはわかりません…。とても長い作品なのですが、読み終わってもあまり達成感はなく、「ズドーン」と思い気分になりました。ですが、心理描写が多く、登場人物全員に感情移入ができるという点では面白かったです。

 

―『アンナ・カレーニナ』は大人向けのお話だと思ってた。感情移入できるのすごいな…。

そういえば、ロシア語をやろうって思ったきっかけは何だったの?

上坂すみれさんというソ連オタの声優さんが大好きなのと、キリル文字が可愛いからです。推しの文字はщ(シシャー)です!

 

おおー、それならモチベーションを保って勉強できそうだねえ。ちなみに私の好きな文字はж(ジェー)だよ。

それでは本公演の話に戻るんだけど、『生ける屍』のあなただけが知っている見どころを教えてください!

衣装にすごくこだわっているんです。衣装係の人がラフ画から一人一人の衣装を考えてくださっていて、ヒロインのリーザ一人を取っても、前半の普段の衣装は明るい感じの色、そして最後の裁判のシーンでは真っ黒な服になって、リーザの心理状態を表しているのかな、と想像できます。衣装に着目して演劇を見てみるのも楽しいのではないでしょうか!

 

衣装、面白いよね〜!去年の本公演の『世捨て男と六本指』でも登場人物がみんな鶏だった!というオチを作るために衣装にはこだわってたよ。

ちなみに、今までにリュボーフィの記事は読んだことある?

もちろんありますよ〜!私が好きだったのはアネクドートの記事ですね。

↓記事はこちら

機知と皮肉のロシアジョーク《アネクドート》 - 東京外国語大学ロシアサークルЛЮБОВЬ(リュボーフィ)のブログ

アネクドート」という言葉を実はその記事で初めて知って、それから自分で調べてみたりして、結構ハマりました!思想が赤いわけではないのですが、結構ロシア史や社会主義が好きなので、皮肉が効いていて面白かったです。

 

―ロシア史が好きでアネクドートにハマれるのは強い!

最後にインタビュー記事を読んでくださる方へメッセージをお願いします。

演劇は初心者ですが、周りの人たちに刺激を受けながら練習を頑張っています。ぜひ公演に来て演劇を楽しんでいただけたらと思います!

 

ありがとうございました!

私も12月の本公演楽しみにしてます!

 

文責:川又

 

 
◆コンツェルト本公演「生ける屍」について◆
ロシア語劇団コンツェルトは創立50周年を迎える歴史ある演劇サークルで、早稲田大学東京外国語大学お茶の水女子大学等様々な大学の学生が集まって構成されています。普段は早稲田大学戸山キャンパスで週2,3回のペースでお稽古をしているそうです。

記念すべき50回目の今年の本公演ではトルストイ原作『生ける屍 «Живой Труп»』を上演されます。ぜひあなたも足を運んで、ロシア語劇の魅力を堪能してくださいね!

●日程:12月25日(金)〜27日(日)

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