東京外国語大学ロシアサークルЛЮБОВЬ(リュボーフィ)のブログ

「未知なる魅惑の国」であるロシアならではの文化から、留学や旅行のこと、東京外国語大学でのキャンパスライフのことまで。このブログでは、東京外国語大学のロシアが大好きな学生たちが様々なテーマに沿って日替わりで記事を書いていきます。ЛЮБОВЬ(リュボーフィ)とは、ロシア語で「愛」を意味します。

私のロシア語勉強法

Здравствуйте!!!

東京外大言語文化学部ロシア語専攻3年のそーにゃです。

自分のような浅薄な者が勉強法を教授する、などというのは大変烏滸がましくて恐縮なのですが、自分の浅い学習歴の中で気をかけてきたことをいくつかご紹介したいと存じます。


【モチベーションづくり】

自分の場合はロシアの民謡・歌謡曲からロシア語へ興味を持ち、その歌詞を理解したり綺麗な発音で歌ってみたいという思いがモチベーションとなっていました。

モチベーションなき言語学習はかなりしんどいです。単純な興味やその言語圏自体への漠然とした興味ももちろん素晴らしい動機ですが、その言語の理解が確実に必要となるような具体的な目標を持っておくと学習が捗りますね。

 

【基礎を固める】

基礎を疎かにすると必ずボロが出ます。発音、アクセント(変化)、イントネーション、語彙、イディオム…もちろん初めのうちから全てを暗記するのは酷ですが、こまめに確認をして少しずつでも確実に浸透させることが大事です。暗記のやり方は人それぞれですが、とりあえず書いて発音して眺めて、持てる感覚全てを駆使して頭にねじ込むのが良いでしょう。

 

【とりあえず一冊文法書を読み込む】

ロシア語というのは英語や中国語、フランス語ほどではないもののかなり文法書に恵まれていると言えるでしょう。初学者向けのものもバリエーション豊かです。そのうちの一冊、直感で良いので自分に合いそうなものを選び、それを進めていきましょう。

オススメは『大学のロシア語Ⅰ』東京外国語大学出版会)、通称「赤いヤツ」です。別冊で問題集『大学のロシア語Ⅱ』(同出版会)、通称「青いヤツ」もあり、セットで進めていくと力がつくこと間違いなし!

ステルスマーケティングではないです…)

この一冊が自分の語学力の根幹を成すものとなります。もちろんいろいろな学習書を比べてみたり、詳しい文法事項が述べられた厚い書籍に手を出すのも一興です。しかしまずは、自分の礎となるものを決め、それを隅々まで読み込み、問題を解き、きちんと消化をすることが大切です。

 

【さらに詳しい文法書を用意する】

上で述べた一冊をきちんと咀嚼して反芻しながら終えると、そこにはある程度堅固なロシア語力が存在します。そうなれば次はいよいよ実戦です。現地メディアや文学、歌といった生のロシア語に向き合っていくためには、より頑強で緻密な知識が必要です。

それを埋めるのは良い文法書、そして信頼の辞書でありましょう。入門者向けの書籍では軽く、曖昧にしか触れていなかった、あるいは全く飛ばされていた文法事項についても、これでもかと詳しく記述されています。もちろん最終的には覚えた方が良いですが、この本はむしろ分からない文法や文構造に直面したときに引くような辞書と考えてもいいかもしれません。

結局暗記と言われれば否定はできないのですが、ある程度知識がある状態でそれをどんどん補完していく感覚はなんとも心地よく、単にパラパラと眺めるだけでも興味深く面白いと感じられるでしょう。

 

【単語・イディオムを叩き込む】

ここまであまり単語の暗記について述べていませんでした。

語学というものの考え方は人それぞれであり、何を目的とした学習なのかによってもその方法は変わってくるでしょう。その上での自分のモットーは「兎にも角にも文法を制圧せよ」です。

言語というものの美しさを引き出す大きな要因に文法があると考えています。だからこそ、これまでのアドバイスには文法を徹底的に固める方針を取っていたのです。しかし文法だけでは言語は成り立ちません。これが最大にして最強の難所と言えるでしょう。

恥ずかしながら自分自身単語を覚えるのが苦手であまりアドバイスといったアドバイスもできないのですが、語彙において一つ大切なのは「語根や接頭辞を識別する」ことだと考えています。ロシア語の単語は嫌になるくらい長いものが多いですが、よく見てみるといくつかの意味を持ったパートに分割することができます。接頭辞の持つイメージ、そして語根の意味さえわかればある程度単語の意味を連想することができます。

またもう一つ大切なことは「単語を単体で丸暗記しない」ことです。その単語は目的語にどの格を取るのか、セットになりやすい単語は何か、その単語を使った慣用表現はあるのか、といったことを意識してみると、使える表現の幅が広がります。

 


いかがでしょうか?

本文中でも何度か言っていますが、万人にとって「正しい」勉強法というのはありません。その人の得意なこと、目的、熱量、などなどによってその人に合致する学習方法は異なります。人には人の学習方法。

今回紹介した方法が誰かの学習の助けとなれば幸いです。

 


文責:そーにゃ

 

 

*今日のロシア語*

грамматика(グラマーチカ)

 意味:文法

буква(ブークヴァ)

 意味:文字