Привет (プリビェット/こんにちは)!最近親知らずを抜きましたУです!
真夏の文化月間!ということで、今回は絵本をご紹介!
タイトル詐欺じゃないです!ちゃんとフロウに乗ったライムの話です!お付き合いください!!
みなさんは絵本『おおきなかぶ』をご存知ですか?
実はこのお話、もともとロシア民話なんです!これ、それなりに知名度の高い事実らしいのですが、私は大学に入るまで知りませんでした。同志の方がいらっしゃいましたらソーシャルディスタンスハイタッチしましょう🤚🤚イエーイ!
さて、本題に入る前にテーマ設定の動機をさっさっと。
ある日(今日)『おおきなかぶ』って、その「メジャーさ」から推測するに、もしかして日本人のほとんどにとって”初めて触れるロシア文化”では??と大天才の私は気づいてしまいまして。ええ。
ならば私がこのブログを書くような最高に楽しい人生になっている理由の一片や二片もここにあるのでは??と思って調べたら!そこそこ楽しい結果でした!!おっしゃ記事にするぞ!って感じです!それではどうぞ↓↓↓
衝撃の事実①
かぶは黄色。かぶ、原作、黄色です。こんなところで感じる文化の違い…。
『おおきなかぶ』の原題は
«Репка»(リェープカ/「かぶ=«репа»(リェーパ)」の指小語・表愛語)なのですが、ぜひ「«репка фото»(リェープカ フォータ/かぶ 写真)」で検索してみてください。黄色です。あとちょっと不気味なロシアの『おおきなかぶ』の表紙も出てきます。黄色です。
衝撃の事実②
めっちゃ韻踏んでる。ゴリゴリです。みんなでかぶを引っこ抜くとき、「うんとこしょ、どっこいしょ。それでもかぶはぬけません。」となるところがあるかと思います。
ここ、原作だと、
«Тянут-потянут, вытянуть не могут.»
(チャーヌット-パチャーヌット, ブィチヌチ ニ モーグット.)
となるんですね。
ロシア語学習者なら泣きたくなるような動詞のバラエティですが、音だけ見てみると!何ということでしょう!フロウに乗ったライム!レペゼンロシアのパンチライン!
かぶを抜く人や動物が増えるたびに繰り返されるわけですから、たまらないですね(?)
そしてこのテクニカルなフレーズはロシア文学者の内田莉莎子先生による「うんとこしょ、どっこいしょ。それでもかぶはぬけません。」という韻律を崩さない最適解の日本語訳という形で幼き私たちのもとへ届けらました。
ロシアは小説でも詩でも、このリズミカルな語呂の良さが重要視されており、ロシア文学の旨味の一つといえます。つまり、この謎の中毒性が幼少期からタネとなって植え付けられた私たちがロシアに興味をもつのは必然だったわけです😉ね😉😉
ということで!
以上、『おおきなかぶ』特集でした!
楽しんでいただけたら幸いです。
ロシアのかぶが黄色というお話はロシアに興味をもつきっかけにはならないかと思いますが、ちょっくら驚いたもので入れちゃいました。ご容赦ください。
暑くなってまいりました!心と体を健康に!水分・休養しっかり摂って元気に行きましょう!
以上、Уでした!
文責:У
*今日のロシア語*
се́мя(セーミャ)
意味:種、原因
жёлтый(ジョールティ)
意味:黄色、(複数形 жёлтые で)裏切者
【参考文献】
国際子ども図書館(2013)「大きなかぶって、どんなかぶ?〜ロシア民話「大きなかぶ」をめぐって〜」
URL: https://www.kodomo.go.jp/event/exhibition/pdf/repka2013.pdf
ロシア民話(А•トルストイ再話)(1966)『おおきなかぶ』, 内田莉莎子訳, 佐藤忠良画, 福音館書店.