東京外国語大学ロシアサークルЛЮБОВЬ(リュボーフィ)のブログ

「未知なる魅惑の国」であるロシアならではの文化から、留学や旅行のこと、東京外国語大学でのキャンパスライフのことまで。このブログでは、東京外国語大学のロシアが大好きな学生たちが様々なテーマに沿って日替わりで記事を書いていきます。ЛЮБОВЬ(リュボーフィ)とは、ロシア語で「愛」を意味します。

夏にぴったり!東欧の冷たいスープ

Всем привет!(フセム プリヴィエット!/ みなさんこんにちは)りおです。

暑さも本格的になってきましたね…

今回は、夏を迎えようとしている今だからこそ食べたい!ビーツを使った冷たいスープの作り方をご紹介します!

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「え…この色大丈夫?」「本当に美味しいの…?」
って思いますよね。(初めて見たときは私もちょっと抵抗がありました。)

 この禍々しい(?)ピンク色は、カブによく似たビーツという赤い野菜とスメタナというサワークリームで作られています。

↓詳しくはこちらの記事も読んで見てください。

ボルシチはウクライナ料理⁉︎ - 東京外国語大学ロシアサークルЛЮБОВЬ(リュボーフィ)のブログ

 

この冷たいスープはхолодный борщ(ホーラドゥヌィー ボールシ/冷たいボルシチと呼ばれます。ロシアやウクライナだけでなく、ベラルーシポーランドリトアニアなど中東欧の広い地域で親しまれているそうです。

上の写真は、私が昨年夏に訪れたロシアの西隣の国ベラルーシでいただいたもの。

一口食べると、「あれ、意外と美味しい!」

野菜のシャキシャキ感とビーツやスメタナの甘みがとってもさっぱりしていて、存分に夏を感じられる一品です。ベラルーシでは«холодник»(ハロードニク)と呼ばれていて、代表的な家庭料理の一つだそう。 

 

それでは、ベラルーシの友人に教えてもらったレシピを紹介していきます!

 

«材料» 2-3人分

水…500ml

ビーツ…1個

きゅうり…1本

わけぎ(玉ねぎ、長ねぎでもOK)…100gほど

ゆで卵…1個

サワークリーム(ヨーグルトと乳脂肪40%以上の生クリームを半々で混ぜてもOK)

塩…お好みで

砂糖…お好みで

レモン汁(酢でもOK)…適量

ハーブ(ディル、イタリアンパセリなど)…適量

 

この中で必須のものはこんな感じ。

今回はすでに茹でて売られている北海道産ビーツを使用しました(笑)

ビーツはカルディや成城石井にも売っていると聞いたことがあります。

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«作り方»

①   生のビーツを使用する際は、皮を剥かずに1時間ほど茹でておく。卵も茹でる。

②  きゅうりを短冊切り、わけぎ(玉ねぎ、長ねぎ)をみじん切りにする。火を通さないので、やや細かめに切るほうが食べやすいです。

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③   竹串を通してビーツが中まで茹で上がったのを確認したら、皮を剥きみじん切りにするかおろし器ですりおろす。

燃えるような血の赤…このとき必ず殺人現場に遭遇します(ビーツあるある)

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④   ②と③を大きめのボウルに移し、混ぜ合わせる。ビーツの色を保つためにレモン汁を少々加える。

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⑤   水とサワークリームを加えて混ぜる。(私はヨーグルトのみで代用しましたが、十分いけました。)

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⑥   味を確かめながらお好みで塩と砂糖を加える。私のオススメは塩大さじ1、砂糖大さじ1/2くらい。

混ぜていくと…

お〜!あのピンク色になってきた!

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⑦   皿に盛り付け、ゆで卵とハーブを飾る。お好みでさらにサワークリームを加えると完成!

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かなりいい感じじゃない!?食べてみると、爽やかな味と食感がまさに「ロシアの夏到来」を告げているような気がしました。(気がするだけ?)

同じくビーツを使った暖かいボルシチとは全く異なる風味です。

ベラルーシ人の友人にもМолодец!!(マラジェッツ!/素晴らしい)をいただきました。やったぜ!!

 

ロシアの夏は涼しそうなイメージがあるかもしれませんが、首都モスクワでは近年気温が30度近くまで上がることもあります。

夏になると、都市部に住むロシア人は郊外のダーチャ(別荘)へ通い、野菜や果物の自家栽培やBBQ、水遊びなどを楽しみます。いいなあ〜…!

 

東京外大ロシア語専攻の沼野恭子教授が執筆されている『家庭で作れるロシア料理』にも、この冷たいボルシチの他にも、ダーチャでロシア人がよく食べる様々な料理について紹介されています。

 

食で夏を感じたいあなたへ、ぜひ作ってみてくださいね!

 

 

りお

 

 

【参考文献】

萩野恭子,沼野恭子(2006)『家庭で作れるロシア料理』河出書房出版社.

 

*今日のロシア語*

холодный(ホーラドゥヌィー)

 意味:冷たい

суп(スープ)

 意味:スープ